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アルビレックス新潟 2023シーズンに向けたオフシーズンの動きについて

6シーズンぶりのJ1リーグに挑むアルビレックス新潟。久しぶりに参戦する「日本サッカー最高峰の舞台」に向けて、オフシーズンの動きに注目が集まっていたが、J2優勝に輝いた現有戦力を維持していくことをメインにしていったという印象だ。2022シーズンに在籍したのが29人だったが、そこからの残留組は26人。この残留率の高さは過去のJリーグでも類を見ないレベルだろう。

その中でも特に大きかったのは、高 宇洋選手藤原 奏哉選手伊藤 涼太郎選手の残留だ。この3人のクオリティは、チームがJ1で戦うため、そして定着するためには不可欠だったので、残留させることができたのはとてつもなく大きい。

 

また、数は多くなかったが、ピンポイントに新戦力も加えてきた。このオフに加入することになった選手を以下のとおり紹介することとする。

 

No.2 新井 直人選手

3シーズンぶりにアルビレックスに帰ってきた、高い守備力が自慢の「最終ラインのスーパーマルチロール」

サイドバックが本職であるが、センターバックボランチをやらせても能力の高さを発揮でき、3バックにも4バックにも対応できるポリバレントが魅力の1つだ。

2022シーズンに在籍した徳島ヴォルティスではレギュラーとして38試合に出場していたが、これはチーム3番目の数値。J1経験メンバーも多数残っていたヴォルティスでこの数値はお見事である。

堀米 悠斗選手藤原 奏哉選手という左右サイドバックのレギュラーは強力であったが、サブとの力量の差が大きかったことは明白だった2022シーズンの反省を活かしたこの補強は非常に大きい。

 

No.11 太田 修介選手

FC町田ゼルビアでチーム得点王(11得点)に輝いた「スピードスター」であり、「攻撃のマルチロール」

攻撃的なポジションであれば、左右・中央問わずに対応できるポリバレント性の高さを持っている。さらに、どのポジションでも持ち味のスピード、裏抜けのうまさを発揮できるのが魅力的だ。

また、スタメン出場だけでなく、途中投入でも結果を残せる選手で、2021シーズンには途中投入から7ゴール3アシストを決めた実績も持っている。「ジョーカー起用でも計算が立つ選手」が不足していたアルビレックスにとってはこの上ない武器になる。

「2022シーズン 11得点」が示すとおり決定力も高く、初めて挑むJ1の舞台でもゴール量産が期待できるだろう。また、直近2シーズンで13アシストを決めていて、チャンスメーカーとしても脅威となりそうだ。

 

No.17 ダニーロ ゴメス選手

AAポンチプレッタからやって来た攻撃的MFだが、主に左右のウインガータイプとみていいだろう。

以下のプレー集を見てみた限りの印象ではあるが、まず抱いた印象が、「松橋監督のサッカーに合いそうだな」というものだ。


www.youtube.com


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ボールを持ったら、「まずゴールに向かって進んでいこう」としているのがよくわかる。動画を見る限り、

①「ボールを持ったらゴールに向かって突き進む」

②「イケると判断すれば積極的にシュートを打ち込む」

③「無理なら周りを使ってパスを出す」

の順で優先事項を決めている印象で、非常にアグレッシブなプレースタイルであることが伝わってくる。また、守備への献身性もかなり高そうだ

動画内ではボールを後ろに下げたりするシーンが無いので、「パスの出しどころもドリブルできるスペースも無い」場合にどうするかというのがまだ分からないところだが、そこは松橋監督以下首脳陣の腕の見せ所だろう。

また、シュートレンジが広い点は、今のアルビレックスでは貴重だ。精度の面は多少目を瞑らないといけないかもしれないが、ペナルティエリア外からでもガンガン打っていくぞ」という選手がいてくれると、相手DFとしてもなかなか守りにくいはずだ。

昨シーズン通して見て感じたのは、重心を下げ、がっちりとブロックを組んできた相手と対峙すると、組織で崩すのはかなり大変で難しいということ。特に、ジェフ戦2試合や第34節のトリニータではそれを痛感させられた。

そういう相手を崩すには独力でブロックを打ち破りに行けるマンパワーが必要となる。そのマンパワーを持っているのが、このダニーロ選手である

 

No.23 グスタボ ネスカウ選手

クイアバECからやって来た189センチ90キロ「超大型」FW

以下のプレー集を軽く見てみた限りだが、とにかく空中戦に強い


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サイドから上げられるクロスへの反応が早く、前述のとおり体格も文句なしのため、相手DFにしてみれば相手にしたくないタイプだろう。いいクロスが入ってきたら、得点量産もかなり期待できる。

また、体の大きさに似合わずスピードも備えているようで、裏抜けも期待できそう。フィジカルの強さも問題なさそうで、アルビレックスの1トップに求めたいポストプレーにも期待大だ

もちろん懸念点もある。2021シーズン・2022シーズンの2シーズン合計で、ブラジルセリエA出場はわずか5試合のみということで、

「試合勘は?」

「足下の技術に相当な問題がある?」

Jリーグのテンポの速さについていけるのか?」

アルビレックスのサッカーに対応できるのか?」

という点は気になるところだ。

とはいえ、アルビレックスのFW陣には明らかに欠けている「高さ」「強さ」を持っているグスタボネスカウ選手

(現在のアルビレックスFW陣で最長身は鈴木 孝司選手の179cm

チームの新たな武器としての活躍に期待したいところだ

ちなみに、ダニーロ選手グスタボ ネスカウ選手2021年にクイアバECでプレーしていた経験があり、面識はあるものと思われる。

 

 

 

久しぶりのJ1の舞台とあって、「大型補強」を期待する声も多かった。そのため、このオフの「派手さに欠ける動き」に不満を述べる方も数多く見受けられた。

しかし、アルビレックスのサッカーに短期間でフィットしてくれる選手」を獲得していく現在のスタイルは、2020年オフから続いているもので、今に始まった事ではない。過去2年間で獲得した(復帰させた)主な選手たちが以下のとおり。

2020年オフ

FW 谷口 海斗選手・鈴木 孝司選手・小見 洋太選手

MF 高 宇洋選手・三戸 舜介選手・星 雄次選手

DF 藤原 奏哉選手・千葉 和彦選手

2021年オフ

MF 伊藤 涼太郎選手・松田 詠太郎選手

DF トーマス デン選手・渡邉 泰基選手

 

これを見ると分かるが、「圧倒的なネームバリュー」はなくとも、「確実に仕事ができる選手」をピンポイントに確保してきているのが分かる。

例えば、谷口選手は当時J3いわてグルージャ盛岡ロアッソ熊本で結果を残していたが、J2より上のカテゴリーでの実績はゼロだった。しかし、今ではアルビレックスの攻撃陣の柱となっている。藤原選手ギラヴァンツ北九州で主力ではあったが、当時はボランチを主戦場としていた選手で、右サイドバックはサブポジションくらいの起用だった。それが今や、アルビレックス「不動の右サイドバックとなった。

伊藤選手は1年間通して主力として起用された経験は、水戸ホーリーホック在籍時の2018年だけで、その時ですらスタメン起用は42試合中20試合という選手だった。才能は圧倒的なものがあるが、ムラが激しく、「計算が立ちにくい選手」という印象だったが、昨年は42試合すべてに出場し、30試合でスタメン出場9得点11アシストの結果を残し、J2リーグ最多得点を誇ったアルビレックス攻撃陣を牽引してみせた。

日本代表歴のある千葉選手にしても、その前2シーズン合計のリーグ戦出場は1試合のみで、戦力としては懐疑的な見方もされていたが、結果はすでに周知のとおりだ。

 

「良さそうな戦力や有名な選手を集めたいだけ集めれば、全てを解決できる」といった単純な話ではない。そんなのが通用するのはゲームの中だけだ。

 

「目指すサッカー、目指すスタイルに合致する選手を集めること」が最も大事だということをこの2年間で証明してみせたアルビレックス強化部

チームに残ってくれた26人の精鋭たちと、このオフに獲得した4人の新加入選手、そして松橋 力蔵監督以下、コーチスタッフを含めた2023年型アルビレックス新潟が作り出す攻撃的サッカーに自信を持っているが故のこのオフの動きだろう。

 

 

6シーズンぶりに挑むJ1の舞台白鳥は高く飛び立つ準備を整えつつある

 

 

以上

森友哉選手の獲得がオリックス・バファローズに与える影響について

2年連続のパ・リーグ制覇、そして26年ぶりの日本一を達成したオリックス・バファローズ。このオフは大きな動きがあった。

まず、主砲であり選手会長でもあり、チームの至宝である吉田正尚選手ポスティングによるメジャーリーグ挑戦がほぼ確実になった。球界屈指の打者であり、約20年に及ぶ長い暗黒期からチームを救ったまさに「救世主」。その吉田選手が「挑戦したい」と言うのであれば、妨げることはできないといったところだろう。憧れのメジャーの舞台での活躍を期待したい。

さて、吉田選手が抜けることにより、バファローズは「4番」を失うこととなった

・吉田選手以外で2桁本塁打を放ったのは、杉本裕太郎選手(15本)と頓宮裕真選手(11本)のみ

・その杉本選手頓宮選手2割台前半の低打率

(杉本選手 .235、頓宮選手 .226)

・吉田選手以外で3割打者、0人

・吉田選手以外でOPS(出塁率+長打率)が最も高い選手が中川圭太選手だが、吉田選手との差は.241と大差。(吉田選手 1.008、中川選手 .767)

・チーム得点数、リーグ4位(490得点)

 

このデータが示すとおり、お世辞にも「強力打線」とはいえないバファローズにとって、吉田選手の移籍は非常に痛手である。

3連覇を目指すのであれば補強は必須の状況。そこでフロントが出した結論は、西武ライオンズからFA宣言をした森友哉選手の獲得だった

 

森選手の主なプロフィールは以下のとおり。

生年月日:1995年8月8日生まれ(27歳)

ポジション:捕手(外野の経験もあり)

通算成績:打率.289(3147打数909安打) 102本塁打 449打点 出塁率.374

獲得タイトル:パ・リーグMVP1回、首位打者1回、ベストナイン3回

小学生のころはオリックス・バファローズジュニアでもプレー。

大阪桐蔭高校出身で、バファローズとしてはいわゆる「地元のスター」

 

こうして見ても、凄まじく輝かしい経歴である

若くして豊富な実績を誇る球界屈指の「打てる捕手」で、戦力としてはかなり大きいところであることは間違いない。日本代表(侍ジャパン)にも召集されており、今月開催されたオーストラリア代表との強化試合ではホームランを放っている。

バファローズとしては、同じ捕手である伏見寅威選手(32歳)北海道日本ハムファイターズにFA移籍をしたことから、その穴を埋めなければいけないところであったが、補って余りある役割を果たし得るなのが、今回の「森選手獲得」である。

 

「そんな森選手の獲得がバファローズにどのような影響を与えそう」なのかを個人的に考えていくと、「ポジティブ要素とネガティブ要素がともに多いな」という印象を感じた。

というわけで今回は、バファローズファンである私が感じた「森選手獲得に伴う影響」について記していくこととする。

 

ポジティブ

1.捕手打撃力のさらなる強化

今シーズンのバファローズ、捕手の打撃成績は以下のとおり。

打率.249(リーグ1位)、本塁打 6本(リーグ3位)、打点39(リーグ2位)

ちょっと意外な気はするが、リーグでも上位の打撃成績を誇るバファローズ捕手陣。しかし、この成績をさらに大きく進化させ得るのが森選手である。森選手が1年間健康体を維持し、打線の中軸を担い続けることができれば、バファローズ捕手陣の打撃力は、パ・リーグのみならず、球界でも群を抜くほどになる

捕手陣全体として、打率.270、本塁打 25本 90打点

これくらいになってくれることを期待したいところ。

2.クリーンアップの強度低下を最小限にする

吉田選手の移籍によるクリーンアップの強度低下は相当大きい。しかし、ライオンズ中軸を担い首位打者の経験を持ちOPS.800超えを4回記録し2桁本塁打を5回を記録した森選手の獲得によって、その強度低下を最小限に抑えることが可能となる。

森選手をどの打順で起用するのかはまだ不明であるが、今のバファローズの打線を考えれば、余程のことが無ければクリーンアップで起用することは間違いないだろう。現時点では「4番候補筆頭」であり、「打線の新たな中核」となる森選手の強打に大きな期待がかかる。

3.捕手陣の若返り

先述したとおり、32歳の伏見選手がFA移籍でチームを離れたが、27歳の森選手が加入するという形で、自然な流れで捕手陣の若返りに成功しつつ、層を厚くした

松井雅人選手への戦力外通告もあったため、捕手陣の最年長が森選手若月選手、そしてファイターズからトレードで加入した石川亮選手の27歳となり、「経験あるベテラン捕手」がいないのは若干の不安要素ではあるが、森選手・若月選手・石川選手の3人合計で1786試合出場(森選手926試合、若月選手653試合、石川選手207試合)と「経験値」自体は十分すぎるので、大きな問題にはならないはずだ。

4.勝者のメンタリティ

リーグ2連覇に26年ぶりの日本一と、黄金期到来といっていい今のバファローズ。現在在籍する選手達にも「勝者のメンタリティ」は付いてきているが、そこに、

大阪桐蔭高校時代に春・夏全国制覇

・2018シーズンと2019シーズンにパ・リーグ連覇

を経験している森選手が加入することで、チームにさらなる「勝者のメンタリティ」を注入し、確固たるものにすることができれば、「常勝軍団」にさらに近づくことができる。

「鉄は熱いうちに打て」という諺のとおり、今こそ「勝者のメンタリティ、完全定着」のタイミングである。

 

ネガティブ

1.捕手への「強烈な」こだわりによる他選手への影響

バファローズでは「背番号4」を着用するとのこと。これは、メジャーリーグの超名門、セントルイス・カージナルスで18年間正捕手を務め上げた名捕手であるヤディアー・モリーナ選手と同じ背番号で、森選手もそのモリーナ選手への憧れから、背番号4を希望したとのこと。それほどまでに「捕手へのこだわり」が強烈

このこだわり自体は決して悪くない。ただ、バファローズには日本一にも大きく貢献した若月選手やトレード加入で意欲を見せる石川選手、大卒2年目を迎える福永奨選手高卒3年目を迎える中川拓真選手という有望株もいる。

捕手への強いこだわりを持つ森選手が正捕手として君臨した場合、上記した4選手の出場機会は大きく減ることになるそれによるモチベーション低下、試合勘の低下から生じるパフォーマンスの低下はかなり心配される。

森選手がDH起用・外野起用にも意を介さないでいてくれるか。それ次第では起用法も大きく変わることになるため、チーム運用のカギを握りそうだ

2.素行面

いわゆる「優等生タイプ」ではなく、ヤンチャな印象もある森選手。出番に恵まれない時でもベンチで声を出し、ムードメーカーの役割も担っていた伏見選手とは真逆のタイプだ。今のバファローズにはあまり見ないタイプであるが、そこがどう反応を見せるかが未知数である。

また、今年の4月には試合中にロッカールームでキャッチャーマスクを投げつけた上、その動作で右手指を骨折し、1カ月以上の長期離脱という問題行動も起こしている。責任感の強さが出てしまったのかもしれないが、高額年俸をもらい、中軸を担う選手がこのような形で離脱という事態になると、チームに暗い影を落としかねない。バファローズ移籍を機に変われるだろうか。

3.強い隔年傾向にある打撃成績

球界屈指の打てる捕手である森選手だが、成績は隔年傾向が強い。直近5年間の成績が以下のとおり。

2018 打率.275  本塁打16  打点80  出塁率.366  OPS.823

2019 打率.329  本塁打23  打点105  出塁率.413  OPS.959

2020 打率.251  本塁打9  打点38  出塁率.325  OPS.705

2021 打率.309  本塁打11  打点41  出塁率.420  OPS.889

2022 打率.251  本塁打8  打点38  出塁率.328 OPS.718

このように隔年傾向が強く、2年連続で打率3割を超えたことが無い点ここ3年で2ケタホームランが1回のみというのは気がかりである。特に吉田選手という、5年連続3割超えかつ5年連続2ケタホームランを記録しているほどに安定感抜群の選手の後継としては不安は残るところだ。

4.若手有望株の流出危機

今回の森選手獲得で最大の注目となっているのは、ライオンズ人的補償で誰を獲得するか」というところだろう。

バファローズ人的補償による流失を自力で防ぐことができる「プロテクト」28人。ほかの27選手(外国人選手・2022年ドラフトで指名した5選手・育成選手は除く)はプロテクトできないということになる。

バファローズは、ここ数年若手育成で大きな成果を発揮している。今年の日本シリーズでは7戦全部のスターティングメンバー全員が生え抜き選手だったことからも顕著に表れている。スタメン起用された選手以外にも、多くの若手有望株が在籍していることもあり、今後が楽しみなチームだが、その分、プロテクト漏れする(させざるを得ない)若手有望株も多くなる。

選手の移籍、それも人的補償という制度の下で行われる「センシティブな話」であるため、ここではあまり深く突っ込まないようにするが、数多くの若手有望株がプロテクト漏れしていることは間違いないだろう

高いポテンシャルを持つバファローズの若手有望株たちの中から、誰を選択するのか。それとも、予想に反して豊富な経験を持つ貴重なベテランを選択するのか。ライオンズが現時点では分からないが、いずれにせよ貴重な人材を失うことは間違いないだろう。

 

 

ポジティブ要素・ネガティブ要素ともに多くある、今回の「森選手獲得」。私も含めた不安視する見方をする人間を黙らせるほどの活躍を、森選手には見せてほしいところだ。

 

 

以上

2022シーズンプロ野球を「予想」と比較して振り返ってみる その2

2022シーズンのプロ野球オリックス・バファローズが26年ぶり、「バファローズ」としては史上初の日本一を果たす形で幕を閉じた。

前回から、この2022シーズンのプロ野球を、シーズン前に予想したものと比べながら、振り返っていってるが、今回は2回目。

ちなみに、シーズン前の予想は以下のとおり

 

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〇まさかの不振→マーティン選手、レアード選手(千葉ロッテマリーンズ

日本での実績も豊富なマーティン選手とレアード選手マリーンズが誇る2大巨砲が揃って不振に陥るとは、誰もが予想できなかったはずだ。今シーズンの成績がこちら。

マーティン選手:打率.163 9本塁打25打点

レアード選手:打率.189 15本塁打48打点

これでは、打線も機能しないというもの。

昨シーズンが

マーティン選手:打率.233 27本塁打75打点

レアード選手:打率.262 29本塁打95打点

だったことを考えると、この2人だけで本塁打にして32本減打点にして97打点減している。

チーム全体としても、

チーム得点数:584得点→501得点

チーム本塁打数:126本→97本

と大きく下がっていることから、この2人の不振がどれだけ響いたかが分かるだろう。

 

〇痛すぎる離脱→オースティン選手横浜DeNAベイスターズ)、石川昴弥選手中日ドラゴンズ

この2人の故障離脱は大きすぎた。

まず、オースティン選手から。シーズン前には4番として「3割30本100打点」を期待されていたオースティン選手だったが、オープン戦で肘を故障してしまうと、手術が必要な状況にまで悪化。結局8月中旬まで復帰することができなかった上、復帰後もひじの状態を加味して代打での起用に縛られてしまったのは、チームにとってはあまりにも大きな誤算だった。この人が開幕から万全な状態であれば、セ・リーグ優勝争いはさらに面白くなりそうだっただけに、本当に痛かった。

そして石川選手。高卒3年目にして1軍サードのレギュラーを掴むと、4月には月間4本塁を記録。「シーズン後半での4番起用」も期待されかけていた5月後半、走塁中に負った大ケガでシーズンが終わってしまったことは、あまりにも悔やまれる。

この石川選手の離脱以降、長打力不足がさらに顕著となってしまった打線に引っ張られるように、チームも急降下。石川選手の故障離脱とチームがリーグ最下位に沈んでしまったこととは無関係ではないはずだ。

 

〇規格外→村上宗隆選手東京ヤクルトスワローズ

活躍はすると思ってたし、3割40本塁打100打点くらいやってくれるだろうなと思っていた。

しかし、結果は打率.318 56本塁打 134打点(!?)

そして文句なしの三冠王

もう規格外過ぎて、言葉が出ません。

 

〇来年が楽しみ→高橋宏斗投手中日ドラゴンズ)、山崎颯一郎投手宇田川優希投手オリックス・バファローズ

3人ともエゲつないストレートを持つ20代前半の投手。「20代前半のすごい投手」といえば、千葉ロッテ佐々木朗希投手が注目されがちだが、この高橋投手山崎投手宇田川投手の3人は佐々木投手以上の凄さ、エグさを感じさせる。

見ていて、「これは打てねえわ…」と感じさせる圧倒的な質のストレートはまさにロマン。「わかっていても打たれないストレート」を投じることができる投手は、やはり見ていて楽しいし、ワクワクする。

これに「経験」「投球術」が加わったら、どれほど凄い投手になるだろうか。来年の活躍が今から楽しみである。

 

〇最優秀監督→中嶋聡監督オリックス・バファローズ

スワローズ高津臣吾監督とも迷ったが、やはりバファローズ中嶋聡監督が上回った。

2021シーズンの優勝の立役者がことごとく不調・故障離脱で離れていった上、2度のコロナ禍まで襲った今年のバファローズ

特に打線は深刻だった。2021シーズン・パ・リーグ本塁打王の杉本裕太郎選手は前年から半分以下の本塁打数(15本塁打)に終わり、T-岡田選手に至っては、打率.149、1本塁打というキャリアワースト級の成績。

外国人選手も期待外れと言ってよく、3人合わせて放った本塁打わずか6本。(それが響いて、チーム本塁打数はリーグ最下位)

「これではどうにもならない」となってもおかしくなさそうなのだが、これをどうにかしてまうのが、中嶋監督である。

まず中川圭太選手の起用は大きかった。ルーキーイヤーである2019シーズンは活躍を見せたが、その後2年はケガも含めて成績を大きく落としてしまっていた中川選手は、今シーズン次第ではトレード要員・このオフの「現役ドラフト」の対象選手にもなりかねない選手だった。その中川選手を起用し続け、規定打席に到達させてしまうのだから凄い。中川選手も起用に応え、打率.283 9三塁打 8本塁打 51打点の活躍を見せた。これも凄い。

さらにパワー不足に陥った打線のテコ入れとして頓宮裕真選手をファースト起用したことも、個人的には驚かされた。パワーはあるが、確実性に欠けている印象の頓宮選手をどう使っていくのかと思っていたが、吉田正尚選手の後ろを任せる形で主に5番で起用し、チーム3位の11本塁打を放つ活躍で応えた。

「ナカジマジック」は投手起用でも発揮された。特に顕著だったのは、ワゲスパック投手山崎颯一郎投手の救援転向、そして宇田川優希投手の起用である。155キロオーバーのストレートを持つこの3人をブルペンに組み入れると、それまでウィークポイントだった救援陣が一気にストロングポイントと化した。

中でも宇田川投手7月末まで育成選手という立場にいて、支配下選手登録をされたのは期限ギリギリの7月28日。そんな選手をいきなり1軍で起用して活躍させる。さらに日本シリーズでも圧巻の投球を見せるまでになるのだから、中嶋監督の眼力と度胸は恐ろしいものがある。(もちろん、起用に応える選手が1番すごいのだが)

 

 

これをもって、振り返り終了。

今年のプロ野球も想定外が多く出る1年で「楽しかった」と思えるものだった。

来シーズンもまた、若手の躍動、中堅組の活躍、ベテランの意地、雪辱を誓う者、更なる進化を誓う者、それぞれのプレーにファンが心を躍らせるシーズンとなってほしいと切に願いたい。

 

 

以上