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開幕戦 8回裏のピンチでの続投 山岡投手は何を感じるか

2019パ・リーグ開幕戦
バッターは3番 近藤 健介選手

ここまでバファローズ開幕投手である山岡 泰輔投手は7回まで1失点、ヒットも2本に抑えていました。しかし8回に捕らえられ、この状況を作り出してしまいました。山岡投手はこの時点で105球を投じていました。さらに近藤選手には第2打席でタイムリーを浴びていて、それまで抑え込んでいたというわけではありませんでした。
通常であれば、勝ちパターンの投手をつぎ込んでもおかしくない場面です。澤田投手や吉田一将投手、左なら齋藤投手もいました。
しかし、ベンチの判断は「続投」でした。
結果としてはすでにご承知の通り。初球に2点タイムリーを浴びて、同点に追いつかれてしまいました。

出た結果だけ見れば、継投ミスとなってしまった形です。結果として、勝てた試合を落としてしまった訳ですから。

では、なぜあの場面で首脳陣は山岡投手を続投させたのか。
それまで強力ファイターズ打線を3安打で抑え込んでいたこと。その前の西川選手を打ち取っていたこと。これから多くの登板機会が見込まれるリリーフ投手を開幕戦から使い込みたくなかったこと。色々な事情があったことかと思います。
しかし、1番の理由は「エースとしての自覚を持たせること」ということではないでしょうか。

今年、バファローズは多くの主力を放出しました。特に投手陣では西投手と金子投手という2人の大きな存在を放出することになりました。そんな投手陣の中から開幕投手を任されたのは、23歳・3年目を迎えた山岡投手でした。1年目から即戦力として期待され、実際、その期待に違わぬ力を見せつけてきました。1年目8勝、2年目7勝をあげています。
しかしこの2年間、力を見せつけたとはいえ、2桁勝利が一度もありませんでした。打線の援護の少なさ、リリーフ投手が打たれて勝ちを失うこともありましたが、それを含めても物足りなさがあったことも事実でしょう。
首脳陣もそれを分かっていたのでしょう。早くから開幕投手に指名、さらに副選手会長にも任命しています。
しかし開幕前最後の登板。6回1失点と結果だけ見ればいいピッチングをしていましたが、緩慢なベースカバーをしたり、悪送球で自らピンチを作り出し、広げてしまうというミスを犯します。それに西村監督が激怒し、「開幕投手と副選手会長の剥奪」の可能性について言及するという事態が起こってしまいました。

普通に考えれば、6回1失点の投手にここまで言うことはまず無いはずです。あっても「苦言を呈する」くらいでしょう。しかし、西村監督がここまで言ったということ。それはすなわち「お前が『エースとして』チームを支えなければいけないんだ」という気持ちを山岡投手に持っているからということに他なりません。

2000年以降、Aクラスはわずかに2回。かつての強かったチームの影はすっかり消えて、負け慣れてしまったチームになってしまいました。そんなチームを変えるためには、山岡投手がエースとしての自覚を持ち、チームを引っ張るようになってくれることが必要です。
あの開幕戦での続投の判断も、チームを大きく変えるために、そして、山岡投手にエースとしての自覚をより強く持ってもらうために下した判断でしょう。

大事な開幕戦、あの場面での続投という首脳陣の判断。それを山岡投手はどう感じたのか。その答えは今シーズンが終わった後に出てくることでしょう。
「あの時の続投という判断が、『エース 山岡泰輔』を作り出した」と言えることを一ファンとして、期待してやみません。


以上