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激しいポジション争いの中で、ピンチを迎えた戸嶋選手とレオナルド選手

現在、3勝2分3敗の勝点11、9位にいるアルビレックス新潟


正直、開幕前の練習試合や開幕直後の対戦相手を見たときには、かなり厳しいことになるかもしれないと思ったものですが、それなりの成績を収め、上位に食らいついています。

柏レイソル大宮アルディージャといった昇格候補本命のチームも決して波に乗れているとは言えないので、「中盤戦まではしっかりと上位に食らいつき、終盤戦で一気にまくって昇格」なんてシナリオを描きながら、ニヤニヤしている筆者です。


さて、今回のテーマ

タイトルの通りです。戸嶋選手とレオナルド選手のことです。


まずは、今年のアルビレックスのスタメンの変遷をご覧いただきます。

今年の開幕直後のスタメンはこちらでした。


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この11人で今年はスタートしました。この先発メンバー、第3節までは固定されていて、「今年はこのメンツを軸にするのか」と思った方も少なくないかと思われます。


その後まず変化を加えたのは前線です。第4節の横浜FC戦の先発は、

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達也選手のところにシルビーニョ選手を入れました。レオナルド選手を孤立させないことと、ベテランの達也選手を毎試合スタメンというのはリスクがあるというところでしょう。

続いて5節の福岡戦では、f:id:kka2b:20190410000844j:plain


シルビーニョ選手から達也選手に戻しました。前線からのプレスに活路を見出したかったのでしょう。


6節の徳島戦では、f:id:kka2b:20190410001038j:plain

シルビーニョ選手と新太選手のツートップで挑みました。片渕監督は圧力をかけてくる徳島の背後を突きたいという意図をもってこのスタメンにしたと語っています。

(ここで初めてレオナルド選手がスタメンを外れます。)

そしてこの試合、戸嶋選手は精彩を欠いていました。すると後半頭から渡邊凌磨選手との交代を命じられます。


すると、第7節の町田戦

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戸嶋選手ではなく凌磨選手がスタメンに、さらに前線も矢野貴章選手と渡邊新太選手のツートップになります。(レオナルド選手はベンチ外)

そしてこの試合、凌磨選手が素晴らしいJ初ゴールを決め、勝利しました。


そして、直近の第8節の岡山戦

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前線は平松選手と達也選手に、残り9人はそのままという形です。

そしてこの試合、途中出場したシルビーニョ選手とフランシス選手の活躍で価値ある勝点1をもぎ取ります。


ここまでの8試合でのスタメンの特徴としては

ボランチより後ろはまず固定

・前線は対戦相手や選手のコンディションによって選択肢が多い。だが、一度でもスタメン起用された選手の「ほとんど」が3試合連続でスタメンを外れるということはない。

・また、前線については、競争意識を高めるために練習で良かった選手にはすぐにチャンスを与えている。

(例→平松選手や凌磨選手など)


ということです。


さて、ここからが本題です。

レオナルド選手は第6節から3試合連続でスタメン外、それどころかベンチにも入っていません。いわゆる先ほど書いた「ほとんどの選手」からも漏れてしまったということです。

さらにチームに不可欠と思われた戸嶋選手が2試合連続でメンバー外なんです。

2人ともケガという情報もないので、単純に考えれば「競争に負けた」ということになります。


原因を考えると、レオナルド選手はゴールゲッターとしての実力不足といったところでしょうか。5試合出場でPKでの1点のみでしたから。

ポストプレーなどは試合を重ねるごとに良くなってました(福岡戦では達也選手の幻のゴールを生み出す、いいポストプレーを見せていました)が、チーム全体として決定力不足の状態が続いていたことで、より直接的にゴールを期待できる選手を求めたのでしょう。

その結果がスピードのあるフランシス選手やチョヨンチョル選手といったプレイヤーの起用にもつながっています。

しかも、フランシス選手が2ゴールを決めたことで、レオナルド選手の立場は苦しくなってきているのは間違いないです。


そして戸嶋選手です。

昨年、そして今年の開幕直後を見て、戸嶋選手がメンバー外にまで落ちるとは誰も想像できなかったのでは無いでしょうか。

そんな戸嶋選手がスタメンから外れた理由も、おそらくレオナルド選手と近い理由でしょう。いわゆる「ゴールを期待できる選手を使いたい」といったところかと思われます。

戸嶋選手の特徴は豊富な運動量とインテリジェンスに富んだポジショニングの良さ、攻守の切り替えの早さといったところです。バランス良く攻守に貢献できるといったところでしょうか。一方で、サイドアタッカーとしては、突破力や創造性という面でやや不安があります。


その戸嶋選手に代わってスタメンに起用されたのが、凌磨選手です。凌磨選手の特徴は卓越したテクニックと突破力にあります。一方で守備面や運動量の不足といったところに不安がありました。戸嶋選手と比べると対極とも言えるタイプでしょうか。

ところが途中出場した6節の徳島戦でチームの攻撃のリズムを変え、流れも変えると、7節の町田戦で決勝ゴールを決めるなどの活躍。しかも90分間戦い抜き、完封勝利にも貢献しました。チームの攻撃力の向上に間違いなく貢献し、今のチームにおいては外すことはできない選手です。

そうなると、戸嶋選手を使うポジションとしてはボランチということになりそうですが、カウエ選手と加藤大選手がいいだけに、牙城を崩すのは容易ではありません。

ベンチに入れるにも、攻撃の切り札にするには個の能力の面で少し弱い。守備を考えて入れたとしても、凌磨選手が成長を続ける今だと、なかなか変えづらい。その結果、メンバー外といった現在の状況に繋がっているように思われます。



では、この2人はこのまま「スタメン争いに加わることができないのか?」

答えは「NO」です。


まず、2人とも若いです。

戸嶋選手は今年で24歳、レオナルド選手も今年で22歳という非常に若さが際立つ選手です。このまま堕ちていくことは考えられないです。というより、伸び代ばかり。これからの選手です。

さらに2人とも賢いプレーヤーです。戸嶋選手は言わずもがなですし、レオナルド選手も試合を重ねるごとにアルビレックスのサッカーに慣れてきていたようにも感じます。


片渕監督が「相手の特性や自チームの選手のコンディションをみて、戦術やメンバーを決める」起用法をしているという面から見ても、2人にはまだまだチャンスがあるはずです。


ただし、「継続して出られるか」ということになると少し話が変わってきます。

そのチャンスが与えられた時に結果を出せるかどうか。ここに尽きます。

7節にスタメン起用された凌磨選手もゴールという結果を示し、チームに勝利をもたらしたことで8節でもスタメンに名を連ねています。昨年に遡ると、それまでスタメン起用がほとんどなかった大武選手や川口選手が少ないチャンスの中で結果を出し、レギュラーになりました。


戸嶋選手やレオナルド選手はチャンスを迎えた時、結果を残せるか。それとも凡庸、それ以下の結果に終わってしまうのか。

この2人が次にスタメンの機会を与えられた試合は要注目です。



以上