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最下位からの大逆襲 バファローズは変わる

混戦パ・リーグ

3位から最下位までゲーム差はわずか4ゲーム差。この中に4チームがひしめく、大混戦です。
この混戦模様を演出しているのが、4月27日から最下位に沈んでいたバファローズです。
 
まずは投手陣から。シーズン開始直後に比べると、
山本投手榊原投手の離脱
山岡投手、大量失点の試合が目立ってきた
などなど、開幕時からの先発投手陣には若干の疲れ、離脱者が出ているように思えます。が、それを補う若手の台頭が今のバファローズにはあります。
阪神から移籍の竹安投手が先発ローテに加わり、先日のマリーンズ戦では完封勝利!育成から這い上がった張 奕投手がポテンシャルの高さを見せつけ、現在2勝。開幕時には離脱していた田嶋投手が本格的にローテ復帰を果たし、好不調の波はありますが、ローテを回しています。さらに、8月になり、本格的に能力開花を印象付けるK-鈴木投手の活躍。これほどまでに若手投手たちの活躍が見れるのは、2008年の「2桁勝利カルテット」(小松投手・金子投手・山本投手・近藤投手)の時以来、いやそれ以上かもしれません。
 
さらに、8月中旬からアルバース投手が故障から復帰!昨年9勝を挙げた頼れる助っ人左腕がローテに戻ってきました。
そして一部報道では榊原投手が実戦復帰したとの情報も。あの気迫溢れる投球がCS争いの最終盤で戻ってくると、さらなる起爆剤になる予感です。
 
一方、開幕直後は不安定だったリリーフ陣。しかし、ここには比嘉投手海田投手、抑えに定着したディクソン投手などベテランが多いためでしょうか。きっちり大事な終盤戦に合わせてきました。(それができるなら、開幕からやれというのは野暮でしょうか?笑)
 
ベテラン勢の中でも、特に増井投手、8月は素晴らしいの一言ですね。開幕から澤田投手が投げ、近藤投手が投げ、エップラー投手が投げ、海田投手が投げ、それでもまだなかなか最適解が見つからなかった「勝ちパターンの8回」を見事に埋めてくれました。もちろん開幕から本来の役割である絶対的守護神として活躍してくれれば一番良かったのでしょうが、現在快進撃を見せ続けるバファローズの8回を担ってくれる増井投手にはシーズン最後までの活躍を!セーブ失敗を繰り返して、シーズン序盤・中盤で失ってしまった信頼を取り戻してくれることを信じています。
 
 また、個人的に大きいと感じるのは、(ベテランではないですが、)貴重な左のリリーバーである山田投手の復活です。開幕直後は打ち込まれる場面が目立ち、二軍暮らしも長かったですが、7月から1軍に復帰すると2イニングをこなす役割を果たす試合もあれば、ワンポイントで抑える役割を果たす試合もあり、なかなか大変な立場ではありますが、結果を残してくれています。この人の復活がチームのリリーフ陣に厚みを加えています。
 
さらにここにきて、吉田一将投手も一時期の不調から脱却しつつあります。7回を投げる近藤大亮投手も調子上向きとなっており、ここからの総力戦を考えると、非常にありがたいことです。
 
 
一方の打撃陣。7月まではとにかく打てない。吉田正尚選手以外に長打を期待できる選手が故障(ロメロ選手頓宮選手)・違反薬物(メネセス選手)・成績不振(マレーロ選手T-岡田選手)で軒並み離脱したために、1軍では皆無という状態が続いていました。交流戦首位打者でもある中川選手が頑張ってくれていましたが、さすがに中軸を担うという感じではなく、打線全体の迫力には欠けていました。
しかしドラゴンズからモヤ選手をトレードで獲得し「5番・ファースト」で固定。ケガから復帰したロメロ選手が4番に座ると、吉田選手と3人で迫力十分の中軸を形成します。するとチーム全体の長打力が上がり、比例するように得点力も増してきました。
元々、今シーズンは「超攻撃型」を掲げ、1番バッターにしてキャプテンでもある福田選手を中心に盗塁を多く決めていたので、割とチャンスは多かったんですが、それを返すことができずに苦しんでいました。しかし、この強力な中軸の形成で長打力不足、得点力不足が徐々に解決されてきました。さらに、3・4・5番が固定されたことで、その後ろを打つ下位打線にかかるプレッシャーもかなり軽減されてきたのでしょうか?下位打線が本当にいい仕事をするんです。打率は高くないのですが、要所でかいだを放つようになっています。事例をあげると、

8月6日 ファイターズ戦
・7番西野選手が先制犠牲フライ
・8時安達選手が3ランホームラン
を放ちチーム全体5得点のうち4得点を7・8番であげる

8月21日 ホークス戦
・7番西浦選手が2安打を放ち、守備固めから入った小田選手3ランホームランを放ち3打点。
・8番安達選手は追撃のタイムリー、同点タイムリーなど4打点。
・9番若月選手は決勝タイムリーで1打点

8月30日 マリーンズ戦
・6番小島選手が追撃のホームラン、8回表の同点タイムリー、9回のダメ押しタイムリーの3打点
・7番宗選手が決勝の犠牲フライ
・8番安達選手がタイムリーで1打点
・9番若月選手が2本のタイムリーで3打点

8月31日 マリーンズ戦
・7番宗選手が先制タイムリ
・8番安達選手が9回2アウトから劇的な決勝ホームラン

下位打線がこれだけ活躍していればそれは強いわけで、実際に8月は14勝9敗という好成績を収めました。上位が出塁し、中軸が返す。中軸が返しきれない時は下位打線がカバーする。打線として最高の循環です。

また、見ている印象としては、「ランナーがいる時の無駄なアウトが減った」という印象が強く出てきました。アウト1つにしても、ランナーを進塁させるための右打ちであったり、球数を投げさせたりなど、「相手にダメージを与えるアウトのなり方」ができてきた印象です。
4・5月の最も打線が弱かった時は、ランナー2塁から三振、ショートゴロ、サードゴロ。早いカウントからポップフライなどでランナーを進められないことが多かった印象ですが、それがだいぶ減りました。1つのアウトにも必ず意味があるという形を作れるようになったのは、チーム全体の成長を感じます。

さて、勝負の9月戦線が始まります。3位イーグルスとは3ゲーム差、残り20試合とちょっとなので、厳しい戦いが続きます。しかし、この時期まで「CSに行けるかもしれない」という高い緊張感の中でやれるとは、正直開幕前や4・5月時点では想像していなかったです。こういう緊張感の中でやるのは、2014年のあの優勝争いの時以来ですから、5年ぶりでしょうか。久々に味わうこの緊張感をまずは楽しんでほしいですね。若いチームですから楽しんで、そして勢いに乗ってCSまで突き進んで欲しいところです!


以上