今回は、以前投稿した記事(下にリンクを貼っています)で9位~15位と予想したチームについて、簡単ではありますが書いていきます。
過去の記事は以下のとおりです。
kka2b-sportswokataritai.hatenablog.com
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では、ここから各チームについて
9位 FC町田ゼルビア(2020年成績 12勝13分17敗 勝ち点49 19位)
4位→18位→19位と安定しないチーム状態が続くゼルビアだったが、今シーズンはかなり期待できるチームになっている。
守備陣では小田逸稀選手がジェフに移籍したが、センターバックは水本裕貴選手と深津康太選手の主軸コンビを残留させた。その上で、ジュビロから高橋祥平選手、セレッソから森下怜哉選手を獲得して、主力級を増やしてきた。サイドバックではモンテディオから三鬼海選手を獲得して、小田選手の穴をしっかり埋めた。
ボランチは高江麗央選手・佐野海舟選手の強力なコンビを揃って残留させた。そこに、グランパスから長谷川アーリアジャスール選手を加入させた。実績も兼ね備えた万能型MFの加入は大きい。
サイドハーフは、吉尾海夏選手と岡田優希選手をしっかり残留させた。ジョンチュングン選手は退団したが、マソビッチ選手が本領発揮すれば埋まるはず。さらに、FWの層が増したので、平戸太貴選手のサイドハーフ転向もありそうだ。
そして前線だ。安藤瑞季選手こそホーリーホックに移籍したが、ドゥドゥ選手と太田修介選手をヴァンフォーレから、鄭大世選手をエスパルスから獲得。レギュラークラスを一気に3人獲得したことで、一気にスケールアップに成功した。
超強力なFW陣を擁して、狙うは19位からの大逆襲だ。
10位 FC琉球(2020年成績 14勝8分20敗 勝ち点50 16位)
2020シーズンの順位予想で最下位予想した私の見る目の無さを証明したクラブの1つである(笑)。その節は申し訳ございませんでしたm(_ _)m
そんなFC琉球だが、樋口靖洋監督の下で攻撃サッカーに磨きをかける。
守備陣では鈴木大誠選手がヴォルティスに復帰したものの、他は全員残留。加えて、右サイドバックに上原牧人選手、センターバックに186センチの長身、村瀬悠介選手、左サイドバックにガンバユース出身、山下令雄選手という大卒ルーキー3人衆を獲得。特に上原選手は2020シーズンも特別期待選手として15試合に出場しており、いきなりレギュラーを奪う可能性もある。
ボランチも上里一将選手、市丸瑞樹選手ら主力勢は残留。サバデルユースからやって来た「逆輸入」澤田将選手も楽しみな存在だ。
2列目は小泉佳穂選手がレッズに、河合秀人選手は松本山雅に移籍したが、抜かりはない。ヴォルティスから清武光暉選手、サンガから中川風希選手を獲得してみせた。清武選手、中川選手ともに決定力、アシスト力の両方を備えており、この2人の獲得は「超大型補強」といっていいだろう。フロント、素晴らしい働き。
最前線では阿部拓馬選手がいて、上原慎也選手がいるところに、ファジアーノから赤嶺真吾選手と清水慎太郎選手をW獲りしてみせた。層の厚みは相当なものだ。
2020シーズンに61失点した守備陣を考えて、今回は10位予想としたが、終盤戦は相当いい戦いをしていた。来年の今頃はJ1にいるかも…?
11位 ヴァンフォーレ甲府(2020年成績 16勝17分9敗 勝ち点65 4位)
苦しむと思っていた2020シーズン。しかし高いレベルで安定した好守で結果は4位としっかりと好成績。ヴァンフォーレの底力は凄かった。
そんなヴァンフォーレを11位と中位予想するのはなかなか勇気がいるが、それくらい主力が相次いで退団してしまった。
守備陣では、藤田優人選手が引退し、中塩大輝選手は横浜FC、今津佑太選手はサンフレッチェにステップアップの移籍。内田健太選手は古巣でもある愛媛FCへ移籍。中盤ではボランチの武田将平選手がサンガに移籍した。前線では松田力選手がセレッソに、ドゥドゥ選手と太田修介選手がゼルビアへ、ラファエル選手も退団した。2020シーズンのレギュラー格が半分近く抜けてしまったのは痛いところだ。
しかしフロントも黙って見ていたわけではない。
守備陣から見ると、左右のサイドバックには関口優大選手(←法政大)、須貝英大選手(←明治大)、J1・167試合出場の実績を誇る金井貢史選手(←エスパルス)を獲得。センターバックには浦上仁騎選手(←AC長野パルセイロ)、185センチの長身・野澤陸選手(←桐蔭横浜大)を獲得。
中盤では攻撃的な位置には、「レフティーモンスター」野津田岳人選手(←サンフレッチェ)、長谷川元希選手(←法政大)を獲得し、大学サッカー界屈指のドリブラー、鳥海芳樹選手(←桐蔭横浜大)も加入。鳥海選手が「伊藤純也選手2世」となれるかが注目ポイント。
前線には、三平和司選手(←トリニータ)と有田光希選手(←愛媛FC)という実績組に加え、ウィリアンリラ選手とパウロバイヤ選手という助っ人を獲得して、戦力を整えた。
大卒5人組がいるため、将来性はかなりなもの。シーズン中に大化けする選手が複数出てくると、チームは一気に「覚醒」するだろう。
12位 水戸ホーリーホック(2020年成績 16勝10分16敗 勝ち点58 9位)
現役時代は守備的MFの名手として知られた秋葉忠宏監督が率いているとは思えないほど『超攻撃的サッカー』のホーリーホック。2020シーズンは42試合で68得点とかなりの攻撃力である。それを維持できるかが2021シーズンのカギになる。
戦力を見てみると、今年も入れ替わりが激しかった。ゴールキーパーでは松井謙弥選手がセレッソへ移籍し、ディフェンスではンドカボニフェイス選手がヴェルディに、外山凌選手が松本山雅へ移籍。ボランチでは安藤輝選手が松本山雅へ復帰し、山田康太選手もモンテディオに移籍した。前線では15得点・7アシストの山口和真選手が松本山雅に移籍し、アレフピットブル選手も退団した。
しかし、「これくらいの入れ替わりは日常茶飯事。またいい選手を揃える」といったところか。攻撃サッカーをにフィットしそうな選手たちをしっかり確保してきた。
キーパーにはAC長野パルセイロの守護神だった小澤章人選手、ディフェンスにはFC岐阜でサイドバックを主戦場としたクロッサー、柳澤亘選手や大阪体育大の大崎航詩選手、フロンターレから将来有望なセンターバックのタビナスジェファーソン選手、順天堂大から三國スティビアエブス選手を獲得した。
ボランチにはV・ファーレンの新里涼選手を獲得し、サンガからパサーで知られる金久保順選手も獲得した。
攻撃的なポジションでは、セレッソからドリブラーの山根永遠選手とゴールゲッター・安藤瑞季選手を獲得し、グランパスからレンタル移籍していた深堀準平選手も完全移籍で買い取った。2020シーズン・13得点の中山仁斗選手も健在だ。
個性派揃いのホーリーホック。今年も曲者ぶりを発揮しそうだ。
13位 栃木SC(2020年成績 15勝13分14敗 勝ち点58 10位)
2020シーズンは堅守を武器に、見事に10位に躍進。
しかしこのオフ、栃木SCに大きな試練が待っていた。
守備の要である田代雅也選手(→サガン)、両サイドで奮闘していた黒崎隼人選手(→トリニータ)、瀬川和樹選手(→関東リーグ・クリアソン新宿)、溝渕雄志選手(→ジェフ)、ボランチで堅守に貢献した岩間雄大選手(→藤枝MYFC)、前線で機動力と技術力で奮闘していた明本孝浩選手(→レッズ)が移籍。レギュラー格が半分以上抜けるというオフとなった。
「さて、どうする栃木フロント?」と見ていたが、少し意外なアプローチでチームを作ってきた。
主力が多く抜けた守備陣は乾大知選手(←松本山雅)、小野寺健也選手(←モンテディオ)を獲得するという形でセンターバックを整え、面矢行斗選手(←東海大)と吉田将也選手(←松本山雅)でサイドバックを加えるといった形だが、頭数がやや少ない印象。
しかしボランチにテクニシャンの上田康太選手(←ファジアーノ)、ボール奪取に定評のある松本凪生選手(←セレッソ)、植田啓太選手(←マリノス)で質量ともにアップさせると、サイドハーフ候補に菊池大介選手(←レイソル)や松岡瑠夢選手(←慶應大)、ジュニーニョ選手(←サンガ)というドリブラーを獲得。「新10番」森俊貴選手との連携が楽しみだ。
そして最前線には実力派の畑潤基選手(←V・ファーレン)だ。矢野貴章選手との2トップを組ませれば、15得点も期待できる。
去年よりもアグレッシブに、より前から仕掛けるイメージを感じさせる。「栃木 2021ver.」も面白そうだ
14位 ザスパクサツ群馬(2020年成績 15勝4分23敗 勝ち点49 20位)
2020シーズンは終盤8試合で勝点19(6勝1分1敗)を稼ぎ出したザスパクサツ。その勢いを2021シーズンに持ち込みたいところだ。
このオフ、守備陣では岡村大八選手(→コンサドーレ)、舩津徹也選手(→FC岐阜)が移籍したが、畑尾大翔選手(←アルディージャ)、藤井悠太選手(←アビスパ)、187センチの長身を誇る城和隼颯選手(←法政大)らを獲得して、選手層は維持。むしろ、伸びシロ分を考えればプラスに転じるかも。サイドでは飯野七聖選手(→サガン)高瀬優孝選手(→ブラウブリッツ)が移籍したものの、吉永昇偉選手(←アルディージャ)やテクニックに定評のある阿部隼人選手(←早稲田大)を迎え入れた。
中盤ではボランチの宮阪政樹選手(→AC長野パルセイロ)が移籍したもの、サイドハーフも含めて、ほかの主力陣は軒並み残留。その上で、久保田和音選手(←松本山雅)と奥村晃司選手(←拓殖大)という若いボランチ候補2人を獲得してみせた。
最前線では林陵平選手が引退となったが、北川柊斗選手(←モンテディオ)、髙木彰人選手(←ガンバ)を獲得した。2人とも今は伸び悩んでいるが、1つのキッカケで10得点、15得点は狙えるだけの選手であるはず。実際、北川選手は2019シーズンにJ3で11試合7得点、髙木選手も2019シーズンにJ3で17試合11得点。もうJ3でやることはないはずだし、上のカテゴリーで活躍できるだけの素質はあって然るべきだ。
終盤の好調を支えた主力を要所で残し、ベースは残した。2021シーズンはさらなる上位進出へ!
15位 ギラヴァンツ北九州(2020年成績 19勝8分15敗 勝ち点65 5位)
大躍進を遂げた2020シーズン。しかし、その代償は大きかった。
守備陣では、守護神・永井堅梧選手(→エスパルス)、サイドを制圧する福森健太選手(→トリニータ)と藤原奏哉選手(→アルビレックス)が移籍。
ボランチでは加藤弘堅選手(→ヴェルディ)、國分伸太郎選手(→モンテディオ)というダブルボランチの主力が揃って移籍し、サイドハーフのドリブラー・椿直起選手(→メルボルン・シティ)も移籍した。
そして最前線では、18得点のディサロ燦シルヴァーノ選手(→エスパルス)、町野修斗選手(→ベルマーレ)、鈴木国友選手(→松本山雅)と主力3人衆が揃って移籍し、クラブの象徴的存在だった池元友樹選手も引退した。