前々回、1位~6位までを予想した。その時の記事は以下のとおり。
kka2b-sportswokataritai.hatenablog.com
今回は3位~4位に予想したチームの戦力分析をしていくこととする。
3位 オリックス・バファローズ
投手陣
・先発陣
バファローズが誇る2大エース、山本由伸投手と山岡泰輔投手を中心としたローテーション。3番手以降には田嶋大樹投手、宮城大弥投手、山崎福也投手というそれぞれタイプの違う3人の左腕が入ってくる。6番手を巡っては、増井浩俊投手やディクソン投手、能見篤史投手というベテランから竹安大知投手、本田仁海投手、張奕投手、榊原翼投手という中堅・若手勢までしのぎを削る構図が濃厚。
山本投手、山岡投手の2人は普通にいけば10勝は堅い。打線の援護がちゃんとあれば15勝〜20勝も射程圏内だ。さらに、今年の田嶋投手を見ていると、この人も2桁勝利できそうな投球をしている。さらに、宮城投手も高卒2年目とは思えない素晴らしい安定感を見せている。
・救援陣
昨年はリーグ5位の防御率と不本意な出来に終わった救援陣。しかし、それを感じさせないほどの好投手が揃っている。
勝ちパターンを任されそうなヒギンス投手、漆原大晟投手は非常に質の高いストレートと落ちるボールを持っており、勝ちパターンを任せるには十分。さらに、メジャーから復帰した平野佳寿投手がブルペンのレベルを一段高いレベルは向上させる。 さらに、能見投手を筆頭に、山田修義投手、比嘉幹貴投手、吉田凌投手という左右の仕事人タイプがいて、富山凌雅投手、鈴木優投手という若手の有望株も存在感を放つ。ケガから復帰した黒木優太投手が本領発揮をするようになれば、先発陣に負けず劣らずレベルの高い救援陣が完成する。
野手陣
・打線力
(このチームは打線の組み方が読めないので、ひととおり連々と書いていきます。)
リードオフマン候補1番手となるのが、佐野皓大選手。12球団でも屈指の快足を武器に昨年までは代走のスペシャリスト的な使われ方をしていたが、打撃面の成長が著しく、ついにレギュラー定着となりそうだ。50盗塁は期待したい。
後ろには吉田正尚選手を筆頭に、ジョーンズ選手、モヤ選手、ロメロ選手、T-岡田選手と長距離砲がズラリと並ぶ。とはいえ、守備位置の関係上、同時起用は4人までとなりそう。適度に休養を与えながら、シーズン終盤までパフォーマンスが落ちないような配慮が求められる。
若手有望株にも期待がかかる。大型内野手である太田椋選手と紅林弘太郎選手に、「丑の牛若丸」(と勝手に呼んでいる)宜保翔選手が二遊間をめぐって熾烈な争いを展開し、レギュラー争いは激化。もちろん、福田周平選手や安達了一選手、大城滉二選手も負けるつもりはないはず。
三塁では「元気者」大下誠一郎選手、「2019年交流戦首位打者」中川圭太選手、「未完の大器」宗佑磨選手あたりが激しく争うことになりそう。
捕手では頓宮裕真選手が豪打を見せつけて一歩リード。しかし、伏見寅威選手や若月健矢選手も黙っていない。少なくとも2人の捕手としての能力は頓宮選手に勝るとも劣らない。
控えには杉本裕太郎選手がいて、代打の切り札、有事の一塁と外野の先発で起用できる。
チャンスで決めきれない傾向があるのが心配だが、ハマればパ・リーグトップクラスの打線になる潜在能力を秘めている。
・守備力
このチームの守備力については評価が難しいところ。
例えば外野手。年齢もあって守備に難のあるジョーンズ選手がライトに入るのか、そうでないかで大きく変わってくる。吉田正尚選手も決して守備範囲が広い方ではないし、肩も特段強くはない。
内野にしてもそう。一塁がT-岡田選手なのか、モヤ選手なのか、ジョーンズ選手なのかでかなり変わる。T-岡田選手は巧いが、助っ人2人だとやはり不安はある。
遊撃候補筆頭の安達選手も技術は申し分ないが、「UZR」でマイナスを計上するようになるなど、守備範囲に若干陰りが見えてきており、必ずしも磐石ではない。
捕手にしても、若月選手と伏見選手であればそこまでの大差は無いが、頓宮選手となると、若干不安が残る。(プロでの捕手歴が2年しかないので、致し方ないのだが…)
得点力不足の解消を狙うならば、多少の守備難は目を瞑らないといけない展開になるかもしれない。
4位 埼玉西武ライオンズ
投手陣
・先発陣
ついに本格覚醒の兆しが見えてきた大器・高橋光成投手が開幕投手を務める先発投手陣。しかし、それ以降の投手には不安が残る。
・今井達也投手や松本航投手、本田圭佑投手の開花
・十亀剣投手が本来の調子を取り戻す
・先発に転向した平井克典投手の活躍
このうち最低でも2つは叶わないようだとかなり厳しい台所事情になる。3年目のニール投手や新加入のダーモティ投手も来日できたとしてローテーションに入るまでには相応の期間が必要だろうし、なかなか厳しい。内海哲也投手や松坂大輔投手に1年間ローテーションを守ってもらうというのは非現実的といってよく、さてどうするかというところ。貴重なアンダースロー・與座海人投手や浜屋将太投手の台頭に期待したいところか。
・救援陣
他の外国人選手の合流が遅れている中、ギャレット投手の合流が間に合ったのは大きい。主に8回を投げる剛腕リリーバーの存在はチームに安心感を与える。9回には増田達至投手が控えている上、「速球王」平良海馬投手もいるので、「勝利の方程式」はかなり強力だ。
問題はそれ以外の投手達となるが、宮川哲投手が2年目を迎えた今年は好調を維持。球は速く、そして強い。ブレーキの大きなカーブや鋭いフォークもあり、前述の「勝利の方程式」に加わるという可能性もある。また、吉川光夫投手が救援陣の一角に組み込まれそう。好不調の波が激しい印象だが、球の強さは本物で、1イニングを全力投球となれば、かなりいい働きをするのではないだろうか。
ここに加えて、昨年活躍した森脇亮介投手、オープン戦で活躍している佐野泰雄投手、期待度の高い田村伊知郎投手や伊藤翔投手がポテンシャルを発揮すると、強力な救援陣が完成する。
野手陣
・打線力
「山賊打線」も昨年は苦しんだ。確実性だけでなく、長打も打てて、選球眼も優れた「理想的な1番バッター」秋山翔吾選手の移籍は想像以上に周りの選手達に影響を与える結果となった。
今年も「1番バッター探し」には苦労している。金子侑司選手は脚は申し分ないが、打率と出塁率にやや不安が残る。かと言って他に適任がいるかと言われると鈴木将平選手くらいで、その鈴木選手も通年での実績はなし。やはり金子選手が一皮剥けないといけないだろう。
2番には仕事人・源田壮亮選手がいるので、心配なし。中軸にも森友哉選手、山川穂高選手、栗山巧選手、外崎修汰選手と続く打線はやはり強力。この4人で「120発400打点」くらい稼げそうだ。
下位にいっても、中村剛也選手を筆頭に、パンチ力のある木村文紀選手や佐藤龍世選手がいて、ドラフト1位ルーキー・渡部健人選手が控えている。さらに、長打力に加え、脚もあるスパンジェンバーグ選手が来日すれば、この選手が7番あたりに組み込まれるわけで、相手にとっては気が休まらないというもの。基本的にはやはり素晴らしい打線と言っていいだろう。
ドラフト4位ルーキー・若林楽人選手、ドラフト6位ルーキー・ブランドン選手もオープン戦では活躍しており、期待がかかる。
兎にも角にも「1番バッター」に起用される選手が活躍できるかどうか。そこにかかっている。
・守備力
「山賊打線」の重量感溢れるイメージがあるためか、一見、守備力が低いと思われがちだが、実はこのチームの内野陣に「守備で『穴』になる選手」はいない。
遊撃には球界最高の守備力を誇る源田選手がいて、二塁でハイレベルな守備を見せる外崎選手がいる。それ以外でも、一塁・山川選手や三塁・中村選手、捕手・森選手も守備力に難があるわけではなく、全員が一定以上のレベルを保証できる。
ただし、外野は不安が多い。広い守備範囲を誇る中堅・金子選手がいるが、左翼・栗山選手やスパンジェンバーグ選手、右翼・木村選手は守備にやや難のある印象。ベテラン、栗山選手の守備範囲の狭さはともかく、他2人は脚が速いのに、何故なのだろうか。
ただし、守備だけであれば、捕手では岡田雅利選手や柘植世那選手。内野のスペシャリスト・山野辺翔選手、外野のスペシャリスト・熊代聖人選手と控えにも役者が揃う。チーム全体として、守備力は水準以上と言っていいだろう。
今回はここまで。次回は5位予想のマリーンズ、6位予想のファイターズについて書いていく。
以上