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史上最高レベルの争いになる予感が漂うJ1昇格争い 1/2

2021シーズンのJ2リーグは11節を終えた。

ここまでの上位陣の順位を観ていくと、このような状態。

1 アルビレックス新潟 

9勝2分0敗 勝点29 28得点7失点 得失点差+21

2 FC琉球

9勝1分1敗 勝点28 20得点7失点 得失点差+13

3 京都サンガF.C.

8勝1分2敗 勝点25 23得点10失点 得失点差+13

4 ジュビロ磐田

7勝0分4敗 勝点21 22得点18失点 得失点差+4

5 ヴァンフォーレ甲府

5勝3分3敗 勝点18 15得点10失点 得失点差+5

6 FC町田ゼルビア

5勝2分4敗 勝点17 14得点11失点 得失点差+3

 

こうして見てもなかなかにハイレベルな争いとなってきている。

特に上位3チームはすでに勝ち点25を超える凄まじさ。

11試合終了時点で3チームが勝ち点25を超えるというのは、J2が始まった1999年以降では初めてのこと。実に驚異的である。

さらに、ここには記載していないが、

個の力はJ2トップクラスのV・ファーレン長崎

息を吹き返し始めたモンテディオ山形松本山雅FC

堅守を誇るファジアーノ岡山ツエーゲン金沢栃木SC

攻撃力が魅力の水戸ホーリーホック

といったところが虎視眈々と巻き返しを図るという形になるだろう。

 

そんなJ1昇格争いについて、第11節終了時点で上位6チームに位置するチームに関しての

・ポジティブ要素

・ネガティブ要素

を今回から2回に分けて記していこうと思う。

(なお、データは以下のリンクより拝借しております。)

www.football-lab.jp

www.football-lab.jp

 

アルビレックス新潟

・ポジティブ要素

1.主力級が多く故障離脱している中での首位キープ

シーズン開幕時点でGK小島亨介選手DF長谷川巧選手MF福田晃斗選手が故障離脱していて、シーズンに入った後も、MFロメロフランク選手FW鈴木孝司選手も故障離脱となっている。

これだけ故障者が出ていれば、普通は失速するものだが、ここまで11試合を消化して、無敗を維持している。これは相当凄いことだと思う。

2.「スコアラー」の多さ

ここまで28得点を挙げている攻撃だが、得点をあげた選手は11人いる。これはJ2トップの数。どこからでも得点を奪えるのは、強力な武器となる。

3.サッカーの質の高さ

各方面から「強すぎる」「完成度が違う」と言われるほどに質の高いサッカーが展開されている。ボール支配率は60%超えでリーグ1位得点数リーグ最多失点数リーグ最少。お見事である。

 

・ネガティブ要素

1.苦手なスタイルが明確

ここまで11試合で2引き分けを喫しているが、引き分けた相手はSC相模原栃木SC。ともにハイプレスで前線から追いかけ回すスタイルだった。

ゴールキーパーセンターバックボランチといったセンターラインからのビルドアップが生命線のアルビレックスを抑えるには、このスタイルが一番だろう。

2.少し出来過ぎな結果

実はデータで見ると、今の結果は少し出来過ぎなところはある。

「ゴール期待値」(「あるシュートチャンスが得点に結びつく確率」を0~1の範囲で表した指標)と1試合あたりのゴール平均数との差を見てみると、

攻撃面

ゴール期待値・・1.422点

1試合あたりのゴール数・・2.545点

守備面

被ゴール期待値・・0.996点

1試合あたりの被ゴール数・・0.6363点

 

今後、疲労や対戦相手の対策次第では成績が落ち込んでいく可能性も無くはないか。あくまでもデータなので、必ずしも失速するとは限らないし、(私がアルビレックスサポーターなので)そうなって欲しくないが、ここまで大きく離れているというのもやや不安ではある。

 

FC琉球

・ポジティブ要素

1.強豪相手にも通用した自信

開幕戦ではジュビロ、第4節ではV・ファーレン、第10節ではヴァンフォーレと強豪を次々と撃破している。いずれもホームの利を活かしたということもあるが、なかなか勝てるチームではない。

2.過去のデータを覆す驚異の勝負強さ

第5節のジェフユナイテッド千葉戦、第10節のヴァンフォーレ戦と、過去に勝利の無かったカードでいずれも勝利を収めたことは、チームに相当な自信につながることだろう。特にジェフ戦は過去4試合で得点すら奪えていなかった相手にもかかわらず、アウェーで勝利、しかも72分に先制を許してからの逆転勝利という離れ業。この強さは本物といっていいだろう。

3.高い攻撃力

11試合で20得点、しかも「ゴール期待値」と比べてもそこまで大きく離れていないところを見ると、今後も今くらいの攻撃力は期待できそうだ。

 

・ネガティブ要素

 1.J1クラブからの引き抜きを防げるか

FC琉球といえば、2019シーズンにも開幕4連勝するなど、スタートダッシュに成功した経験があった。しかしそのシーズンの途中にエースFWだった鈴木孝司選手セレッソ大阪へ移籍するなどしている。今のチームにも田口潤人選手池田廉選手といった若手有望株がいる。

上位6クラブの中では最も財政が厳しいと予測されるのがこの琉球。やはりここは心配の種か。

2.あまりにも出来過ぎな守備陣

アルビレックスの時にも紹介した、「ゴール期待値との差」。この琉球もまた守備面では相当な数値の差が出ている。

被ゴール期待値・・1.380点

1試合あたりの被ゴール数・・0.6363点

 

田口潤人選手が好セーブを連発しているというのもあり、失点を防いでいるが、期待値的にはいつ守備が崩壊してもおかしくはないという見方もできる。守備の仕方は改善の余地ありだ。

 

京都サンガF.C.

・ポジティブ要素

1.圧倒的な個の能力

前線のピーター・ウタカ選手宮吉拓実選手、中盤の松田天馬選手川崎颯太選手福岡慎平選手、最終ラインのヨルディバイス選手原拓也選手飯田貴敬選手。なぜこのチームがJ2に居るのか理解ができない。それくらい個の能力に長けた選手達が揃っている。

2.ゴール期待値と差異が少ない実績

ここまでの成績とゴール期待値は以下のとおり

攻撃面

ゴール期待値・・2.027点

1試合あたりのゴール数・・2.091点

守備面

被ゴール期待値・・0.985点

1試合あたりの被ゴール数・・0.9091点

 

攻守のクオリティ・内容と実績がしっかりリンクしているのがわかる。ここから調子が大きく落ちることもなさそうだ。

3.チョウキジェ監督の存在

J1昇格3回(しかもJ1昇格失敗経験なし)の実績を誇るチョウキジェ監督の存在は大きい。この監督が率いている時点で、大崩れは考えにくい。少なくとも、内部分裂が起きるでもない限りは複数連敗をする様子が見られない。

 

・ネガティブ要素

 1.時折みられる不用意な失点

第5節のブラウブリッツ秋田戦で許した失点や、第11節の愛媛FC戦の1失点目のような、たまにある「エアポケット」のような失点が多少気になるといったところか。とはいえ、他のチームでもこうした失点は見られるので、そこまで大きな問題とはならないか。

2.チョウキジェサッカーによる助っ人2人の疲弊度

これも特筆するほどではないとは思うが、チョウキジェ監督の目指すサッカーのスタイルはどうしても疲弊度も大きい。最前線のピーター・ウタカ選手も前線から守備を怠らないように求める形なので、確実にチームは強くなるが、その代償として疲弊度も大きい。

ピーター・ウタカ選手37歳、守備の要であるヨルディバイス選手32歳と助っ人勢は結構な高齢でもあるので、ここがどれだけ乗り切れるかがカギになりそうだ。

(2人ともパフォーマンスが落ちないようであれば、一気に独走態勢突入もある。)

 

 

今回はここまで。次回は4位ジュビロ・5位ヴァンフォーレ・6位ゼルビアについて記載していくこととする。

 

以上