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シーズン半分を終えたJ2リーグ 振り返り&今後の展望 part4(金沢・山口・松本山雅・栃木・北九州 編)

シーズン42試合のうち、半分の21試合が終了したJ2リーグについて、簡単な評価と今後の展望をしていきたいと思い、3回前から書き始めたこのシリーズ。前回以前の記事は以下のとおりです。

 

kka2b-sportswokataritai.hatenablog.com

 

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今回はその続きから。

 

14位 ツエーゲン金沢 勝ち点25

評価→C

序盤、リーグを盛り上げたのがこのツエーゲンだった。開幕から6試合で4勝1分1敗の勝ち点13を稼ぎ、3位まで浮上。第8節・アルビレックス戦では敗れはしたが、前半戦のJ2ベストバウトと言ってもおかしくないくらいの好ゲームを演じ、躍進の気配を漂わせた。しかし第10節・栃木戦から第16節・ジュビロ戦まで7試合勝ち無し(3分4敗)と苦しんでしまい、J1昇格争いからは大きく後れを取ってしまった。

昨シーズンのエース格だったルカオ選手松本山雅へ、加藤陸次樹選手セレッソへそれぞれ移籍してしまったという状況を考えれば、よく頑張っているとは思うが、あのアルビレックス戦を観ていると、もっと上位に行けるのではないかという思いも感じざるを得ない。ここまでの評価はC評価柳下正明監督の手腕を期待して、あえて少し厳しめの評価をした。

今後の展望

このチームには若手有望株が多い。守備陣ではセンターバックとして不可欠な存在となった21歳・石尾崚雅選手を筆頭に、サイドバックとして将来を嘱望される19歳・高安孝幸選手22歳・片倉誠也選手がチームに在籍している。中盤には(ここまで出番に恵まれていないが、)20歳・窪田稜選手22歳・島津頼盛選手22歳・力安祥伍選手24歳・本塚聖也選手といて、まさに宝庫だ。前線にも18歳・杉浦力斗選手24歳・大谷駿斗選手というスピードとドリブルに定評のある選手がいる。

こういった選手たちが後半戦にパッと活躍をしていくようになると、今の若干停滞気味の雰囲気を打破できるのではないかと思っているのだが・・・。

 

15位 レノファ山口FC   勝ち点22

評価→C

昨シーズンは22位、すなわちJ2リーグ最下位に終わったレノファ。課題だったのは74失点を喫していた守備陣の整備。そういう意味ではここまで23失点に抑えている今シーズンは、よく健闘しているといっていいのではないだろうか

「ボールを支配し、攻撃の時間を長くするサッカー」自体は今までのレノファもやっていたが、今年はより最終ラインから丁寧につなぐことを意識されているのではという印象。ここ最近は少しずつではあるが得点も獲れるようになってきており、渡邊晋監督の下で攻守に安定感を持てるようになってきている。

ただし、なかなか勝ち切れない試合も出てきており、正念場を迎えている。前評判に比べれば良く戦えているが、ここまでの順位を踏まえてC評価

今後の展望

迎える後半戦、J2残留・上位躍進のためには、兎にも角にも決定力が問題だ。「評価」のところで、「少しずつではあるが得点も獲れるようになってきている」とは記載しているが、ここまで15得点というのはリーグ21位と決して褒められる数字ではない。チーム内得点王が2得点というのもやはり問題だ。どこからでも得点が獲れるといえば聞こえはいいが、さすがに1人くらいは「エース」と呼べる選手がいないと厳しい。そういう意味では、戦線復帰した草野侑己選手、2ケタ得点の実績を持つ高井和馬選手、昨シーズン7得点の浮田健誠選手、空中線に強い22歳・小松蓮選手あたりには奮起を期待したいところだ。

 

16位 松本山雅FC   勝ち点22

評価→E

次回紹介するアルディージャより順位がマシというだけで、このチームも期待を大きく裏切ったチームの1つだ。

開幕から5試合未勝利(3分2敗)だったが、これは2018年のJ1昇格を果たした年もそうだった。割とスロースターターな傾向にある松本山雅だったので、まだそこまで気にはならなかった。しかもその間もサンガモンテディオとドローゲームを演じたり、守備陣もそこまで崩れてなかったので、「あとは得点力の問題だろう」と思っていた。

しかし、ここから一気に暗転する。

第7節・ジュビロ戦から第9節・愛媛戦までの3試合で10失点(4失点→3失点→3失点)と一気に守備陣が崩壊する。その後、第10節・ザスパクサツ戦から第14節・ツエーゲン戦までは5試合で2失点と粘り、この間は3勝2分。「いよいよ持ち直したか」と思っていたら、第15節・栃木戦から第17節・ゼルビア戦までの3試合で11失点(3失点→3失点→5失点)と再び守備が崩壊。リーグワースト2位の35失点セットプレークロスからの失点がかなり多くなっており、これを修正させるのはなかなか難儀な問題だ。

第19節・アルディージャ戦でスコアレスドローに終わると、柴田峡監督を解任し、名波浩監督を就任させた。これが大きなカンフル剤となるのだろうか。ここまでは当然のE評価

今後の展望

「名波監督はジュビロでJ1昇格経験がある監督。なので、ここから一気に改善する」というのは安直だろう。

「評価」のところでも記載したが、リーグワーストクラスの守備陣なので、どこかで補強をしないと苦しいだろう。特に3バックを敷くシステムのため、センターバックウイングバックの質は非常に大切だ。ここは何とかして補強したいところ。

幸いなことに名波監督ジュビロ時代にも3バックを採用していたこともあるので、監督・選手ともにシステムに関しての戸惑いは無いはず

「どこまで守備を改善できるか」月並みだが、そこにかかってくる。

 

17位 栃木SC   勝ち点21

評価→C

好不調の波が非常に激しい。

開幕から3連敗を喫するも、直後に3連勝を果たして盛り返す。ところが第7節・相模原戦で引き分けに終わると、そこから第10節・ツエーゲン戦まで4試合連続ドローとなる。そして第11節・ジュビロ戦以降の11試合では1勝5分5敗と不調期に入る。気づいたら降格圏の19位とは勝ち点差3まで近づいてしまった。

目につくのは「勝ち切れなさ」だ。第12節・ギラヴァンツ戦から第14節・琉球戦では3試合連続で先制点を奪ったのに、結果は1分2敗。第20節・ヴェルディ戦でも逆転負けを喫しており、先制点を奪った7試合の成績は3勝1分3敗。これでは苦しい。

前評判とあまり変わらない順位ということもあり、ここまでの評価はC評価

今後の展望

ボール支配率や得点数は昨年と変わっていない。では昨年10位のチームが現在17位と苦しんでいるのは何故かと言われれば、「踏ん張り切れない守備陣」にあることは明白である。ここまで26失点、このままいくと、シーズン52失点ペース。基本的に得点力が決して高くないチームにとっては致命傷になりかねない

三國ケネディエブス選手をレンタル移籍で獲得しているが、もう1枚センターバックを獲得するのか。それともボランチサイドバックなどのテコ入れを行うのか。後半戦にやっていくサッカーは変わらないので、あとは選手達の質にかかってくる。強化部の選択次第で「J2残留」J3降格」が決まる展開になりそうな感じはある。

 

18位 ギラヴァンツ北九州 勝ち点19

評価→D

昨年5位のチームだったが、主力が大量に移籍。苦戦は必至だと思っていたが、やはりというべきか、ここまでは相当苦しい戦いを強いられている

特に守備陣の崩壊が色濃く出ている。ここまで30失点リーグワースト5位クロスやセットプレーからの失点が全体の3分の2を占めている。特にクロスからの失点が多いという面は昨年の躍進を支えた両サイドバックの移籍が大きかったか。

また、攻撃陣も苦しい。「10番」高橋大悟選手が残留したので、ある程度のクオリティは保たれるかと思っていたのだが、チーム得点王だったディサロ燦シルヴァーノ選手チーム内アシスト王だった福森健太選手を中心とした主力の大量移籍が相当効いてしまっている。

被ゴール期待値はリーグワースト3位ゴール期待値はリーグワースト2位となっており、これではかなり苦しい。ここまでの順位も踏まえて評価としてはD評価

今後の展望

現在の勝点は19。この状況からさらに苦しいのは、後半戦序盤の日程だ。スタートからサンガV・ファーレン琉球と続き、第25節には「6ポイントゲーム」になるであろう愛媛戦。さらにゼルビアファジアーノアルビレックスという形で続く。

「昇格争い中の強敵」「『堅守』という長所が明確なチーム」「6ポイントゲーム」と7試合連続で戦わなければならないが、この7試合で勝ち点9は最低でも確保しておきたい

その後の14試合で勝ち点20を稼げば、最低でも勝ち点47となる。今年は下位4チームがJ3降格となるので、J2残留ラインは例年以上に高いと想定される。勝ち点47でも安心はできないのだが、まずはここを目指していきたい。センターバックサイドバックのテコ入れを図るのか、攻撃陣のテコ入れを図るのか、強化部の手腕も大きく影響する後半戦が始まる。

 

 

 

14位・ツエーゲンから18位・ギラヴァンツまで紹介し、今回はここまで。

次回は19位・愛媛から22位・相模原までを紹介することとする。

 

 

以上