※アルビレックス新潟の補強すべき5つのポイントというテーマの記事です。
Part1では2つのポイントを書いた。Part1については以下のとおり。
kka2b-sportswokataritai.hatenablog.com
今回はPart2として3つ目から5つ目のポイントを書いていくこととする。
本間至恩選手や三戸舜介選手、2022シーズンから正式加入するシマブクカズヨシ選手といった「ドリブラータイプ」が多くいるサイドハーフ。しかし、ペナルティエリアに入ってシュートを狙える選手はただでさえ少ない印象。チームの好調時は本間選手やロメロフランク選手がペナルティエリア内でシュートを狙うシーンがよく見られたが、次第に見れなくなり、比例するように得点力不足となった。
そこに加えて、ロメロ選手が退団となったことでその傾向が強くなった。このままでは、「ペナルティエリア内に人がいない」という形が常態化しかねないと個人的には思っている。「ペナルティエリア内でも勝負できるサイドハーフ」を確保しないといけないはずだ。
そういう意味では中島元彦選手(セレッソ大阪)は適任中の適任だ。エリア内にポジションを取ってからのシュートあり、ドリブルで切り込んでからのシュートあり、おまけにミドルシュートも撃てるといったように、積極果敢に得点を狙ってくる。2020シーズンにはアルビレックスにも在籍していたこともあり、未だにファンは多い。
中島選手と同じセレッソにゆかりのある選手で、米澤令衣選手(鹿児島ユナイテッドFC)もまた、シュートを狙えるサイドハーフだ。2021シーズンは左サイドハーフを主戦場にしてシュート76本を放ったプレイヤー。9得点を挙げ、決定力もしっかり備えている選手だ。まだ25歳ということで、J2へのステップアップを考えてもおかしくはない。
どうしても現有戦力でやりくりするならば、谷口海斗選手をサイドハーフで起用するという形がベストだろう。2020シーズンに在籍していたロアッソ熊本では左ウイングフォワードに配置されてJ3得点王になっている。FWらしくエリアに位置取って狙うもよし、カットインから狙うもよし、ドリブルでエリアに侵入してから狙うもよし。守っていてこれほど嫌なサイドハーフはいないだろう。
ゴールが決まる確率が高いプレーを求めていたアルベルト監督の下ではあまり見られなかった「ボランチのミドルシュート」。実際、ミドルシュートが決まる可能性はあまり高くないので、ミドルシュートを撃つよりも、どうやってペナルティエリア内にボールを運んでゴールを奪うかを突き詰めることは間違いではない。
しかしミドルシュートが少ないことからか、中央部分、特にペナルティエリア内に人数を固めて守られる傾向が強く、そうされた時の攻撃手段に苦労することが多い印象だった。困った時に中距離砲を撃てるボランチが島田譲選手くらいしかおらず、その島田選手も積極的に狙うというタイプでは無い。
①攻撃のオプションの1つとして実用化させるため
②相手ディフェンスラインを少しでも上げさせて、ペナルティエリア内でシュートを打ちやすい形にするため
この2つの意味でも、「ミドルシュートを撃てるボランチ」は必要かと思う。
そういう意味でうってつけかと思うのは、大山啓輔選手(大宮アルディージャ)だ。非常に質の高いミドルシュートを撃てる選手で、積極的に撃ちにいく姿勢も持ち併せている。2020シーズンには60メートル級の超ロングシュートを決めるなど、シュートレンジも広い。
大宮ユース出身で、クラブにとってもユース出身者を簡単に放出することはないかとは思う。だが、ここ2年は先発出場が大きく減り、2020シーズンは8試合、2021シーズンも9試合のみとなっている。大山選手も2021シーズン終了時に26歳で、選手としてキャリアの岐路に立っているといっても過言では無い。出場機会を求めて移籍する決断をすることも全く無いとも言い切れないところだ。
アルビレックスサポーターが待ち望んでいるだろうと思うのは、レオシルバ選手(鹿島アントラーズ)の復帰だろう。2021シーズン限りでアントラーズとの契約が満了するとのことで、フリーで獲得することも可能。ただしアントラーズでもレギュラー格で活躍していた選手なので、他のクラブが放っておくはずが無く、獲得の可能性は極めて低いだろう。
⑤23歳~27歳でレギュラー争いに絡めるセンターバック
現在のセンターバック事情は以下のとおり。
レギュラー
・千葉和彦選手(36歳)
・舞行龍ジェームズ選手(32歳)
・早川史哉選手(28歳)
・田上大地選手(28歳)
出場機会がなかった
・遠藤凌選手(23歳)
・岡本將成選手(21歳・現在水戸ホーリーホックに期限付き移籍中)
試合に絡んだ選手は4人だが、その4人の平均年齢は31歳とかなり高くなっている。松橋監督の就任で「最終ラインからボールを繋ぐサッカー」は不変であることは確実。遠藤選手や岡本選手がいきなりレギュラー争いに絡むほどになるとも考えづらく、このままでは2022シーズンも高齢化したセンターバック陣でシーズンを戦うことになりかねない。理想としては23~27歳の間でレギュラー争いができる選手、しかも足下の技術もある選手を獲得したいところだ。
タビナスジェファーソン選手(水戸ホーリーホック)は現在23歳の選手。川崎フロンターレ仕込みらしく足下の技術の高さがある。182センチと高さも備えていることや、ホーリーホックでDFから繋ぐサッカーにも慣れていることも大きなメリットだ。
同じホーリーホック繋がりでいくと、鈴木喜丈選手(FC東京、2021シーズンは水戸ホーリーホックに育成型期限付き移籍中)もいい選手だ。23歳という若さに加え、元々ボランチだったこともあってか足下の技術も高い。183センチの高さもあり、空中戦にも強さを発揮することができる上、地上戦もしっかり対応できる。
所属元のFC東京はアルベルト監督が就任することになったが、
・アルベルト監督は大所帯でチームを形成することをあまり好まない
・ミクシィが経営権を取得したことで大型補強を行うことはほぼ確実
ということもあり、期限付き移籍で他チームに行っている選手をそのまま放出するということも十分に考えられる。鈴木選手もそうした対象となる可能性は否定できず、もしかしたら獲得することもできなくはないか。
茂木力也選手(元愛媛FC)は2020シーズンはJ2リーグで40試合出場、2021シーズンもJ2リーグで41試合出場した選手。足元の技術の高さがあり、サイドバックやボランチもこなせる万能性もあり、しかも25歳と若さもある。加えてまさかの契約満了となったためフリーとなったことは大きなメリットだ。ただし、174センチと高さがある方ではないため、そこはやはり気になってしまうか。
2回に分けて書いてきたこのテーマについてはここまで。
実際の補強がどうなるかは全く分からないし、移籍市場に詳しくないので素人の妄想程度だが、この記事を見て、少しでもアルビレックスのオフシーズンに興味を持っていただけるようであれば本望です。
以上