前々回は「CF・WG(SH)編」について、前回は「OMF・CMF(DMF)編」について書いた。今回は「SB(WB)・CB・GK編」について書いていくこととする。
「CF・WG(SH)編」と「OMF・CMF(DMF)編」については以下のリンクのとおりです。
kka2b-sportswokataritai.hatenablog.com
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SB(WB)
起用が予想される選手
No.15 渡邊泰基選手
No.18 早川史哉選手
No.19 星雄次選手
No.25 藤原奏哉選手
No.26 遠藤凌選手
No.31 堀米悠斗選手
N0.32 長谷川巧選手
N0.50 田上大地選手
①4バックの場合
左SBの争いは、堀米悠斗選手と渡邊泰基選手による争いが濃厚だ。レフティー・純正な左SBの2人によるハイレベルな争いは、期待せざるを得ない。2人とも攻守に渡って大きく貢献ができる選手で、攻撃面ではオーバーラップからのクロスやシュート、味方を活かすランニングの質の高さを持ち、守備面では1対1での強さやフィジカルの強さを活かして貢献してくれるはずだ。
早川史哉選手、星雄次選手、田上大地選手はこの2人のバックアッパーという序列が濃厚か。早川選手と田上選手はCBと右SBが本職、星選手はWG(SH)とWBが本職であることを考えると、ある意味当然とも言えるか。
右SBは藤原奏哉選手に長谷川巧選手が挑む構図か。「偽SB」としての動きをする藤原選手と「SBの中のSB」の動きをする長谷川選手という、タイプの異なる2人での争いがチーム力を引き上げる。相手に合わせて起用法も変えるということもありそうだ。
早川選手と田上選手は右SBのバックアッパーとしても構想に入ってきそうだ。また、遠藤凌選手も右SBとして起用されることがあり、風穴を開けることができるほどの成長を期待したい。
②3バック(「3-6-1」「3-5-2」など)の場合
左WBは堀米選手と渡邊選手だけでなく、本職である星選手も本格的に参戦すると予想される。攻撃力では3人の中で最も高く、唯一の右利きである星選手。カットインからのクロスやシュートという堀米選手や渡邊選手にはない武器を持っていることは大きなアドバンテージとなる。
右WBは藤原選手と長谷川選手の一騎打ちが予想される。右WBについてはこの2人以外の選択肢を選ぶことは考えにくく、対戦相手や、自分たちがやりたいサッカーによってどちらを起用するかを決めるということになりそうだ。
現時点では左が堀米選手、右が藤原選手ということが最有力だ。しかし、他の選手もレベルが高く、誰が出ても期待に応えられるだけのプレーができるだろう。
懸念材料
質量だけでなく、個性も異なる選手を集めることができた。基本線となる4バックだけでなく、3バックにも対応できそうな形となっており、「懸念材料はない」と言っていいだろう。
CB
起用が予想される選手
No.3 トーマスデン選手
No.5 舞行龍ジェームズ選手
No.18 早川史哉選手
No.26 遠藤凌選手
No.35 千葉和彦選手
No.50 田上大地選手
①4バックの場合
昨シーズンは、舞行龍ジェームズ選手と千葉和彦選手というJ2屈指のCBコンビが中心とだっだが、そのコンビも安泰ではない。そうさせたのが、トーマスデン選手の存在である。圧倒的な身体能力の高さと足下の技術の高さを誇り、ポテンシャルは特大だ。
昨シーズンは「舞行龍+千葉」コンビが軸となり、たまに早川選手が入るという形だったが、「舞行龍+千葉」コンビと比べるとやはりクオリティの面で不安は残していた。しかし、今年は「舞行龍+デン」、「舞行龍+千葉」、「千葉+デン」の3パターンを使いこなすことで、1人1人の負担を減らしつつ、クオリティを下げないことが期待できる。加えて、早川選手や田上選手、遠藤選手を最終ラインのユーティリティとして起用しやすくなるというメリットもある。
スピードに長けたFWがいるチームを相手にした時にはトーマスデン選手を積極的に起用することで対応し、それ以外の場合はトーマスデン選手、舞行龍選手、千葉選手の3人をローテーションするという起用法が予想される。
②3バックの場合
3バックの場合、中央部は千葉選手を起用することが予想される。サンフレッチェ時代にも3バックの中央で起用され、J1リーグ3度の優勝に貢献した。その経験もあり、今もハイレベルのパフォーマンスを見せ続ける千葉選手は外せないだろう。
両サイドはスピードを持った選手を配置したいところ。そうなると、トーマスデン選手も外せない。チームトップクラスのスピードで3バックの脇のスペースを消していく役割を期待したいところ。さらに攻撃参加にも期待ができるので、攻撃力強化にも一役買うかもしれない。
そしてもう1人には遠藤選手を推したい。高さとスピードを兼ね備えた選手で、チームの近未来を考えた時には積極的に起用していくべき選手だ。
インテリジェンスを求めるならば早川選手、より積極的な攻め上がりを図るならば田上選手という人選も可能だ。
懸念材料
舞行龍選手と千葉選手という両ベテランの負担を減らすためには、トーマスデン選手の奮起が必要だが、そのトーマスデン選手は股関節の怪我に不安が残る。もし定期的に離脱をするようだと、昨シーズンの二の舞になることもあり得る。
早川選手、田上選手の活躍はもちろんのこと、遠藤選手の成長は絶対的に必要となる。
GK
起用される選手
No.1 小島亨介選手
No.21 阿部航斗選手
No.24 瀬口拓哉選手
昨シーズン、正守護神の座を掴んだ阿部航斗選手が1番手になりそうだ。セービング力だけでなく、精度の高いフィード、スイーパー的な役割をこなし、相手からプレッシャーをかけられても動じないメンタルの強さを持った、アルビレックスユース出身の守護神が今シーズンもゴールに鍵をかける。
しかし、小島選手も黙っているわけにはいかない。この2年は怪我に苦しみ、東京五輪に出場することができなかった。能力の高さは誰もが認めていて、セービング能力も足下の技術の高さも阿部選手に勝るとも劣らないモノを持っている。完全移籍に移行し、完全に「アルビの小島亨介」となった今シーズン、2年間の悔しさを晴らす活躍を期待したい。
瀬口拓哉選手は基本的には第3キーパーとしてスタートすることになるだろう。ピッチでの活躍は当然のこと、ベテランらしくピッチ外での振る舞いにも期待がかかる。人間力の高さは多くのサポーターにも知られていて、魅了している。今シーズンもGK陣をまとめる役割を。
懸念材料
小島選手がやや怪我が多いことが不安材料だ。
阿部選手・小島選手の2人が主戦、瀬口選手が第3キーパーとなるのが究極の理想だが、それを1年間続けることができるかが、チームを左右することになりそうだ。
2/8追記→昌平高校から西村遥己選手が加入。187センチの大型キーパーで、U-18日本代表候補の経歴を持った有望株。将来を見据えた非常に大きな補強といっていいだろう。
各ポジションの大まかな展望をしていった。
細かい点、特に戦術面に明るくないので、大した話はできなかったが、少しでも2022シーズンのアルビレックスに興味を持ってもらえると嬉しく思っている。
以上