今回は、以前投稿した記事(下にリンクを貼っています)で16位~22位と予想したチームについて、簡単ではありますが書いていきます。
過去の記事は以下のとおりです。
kka2b-sportswokataritai.hatenablog.com
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16位 ツエーゲン金沢(2021年成績 10勝11分21敗 勝ち点41 17位)
最終節までもつれ込んだ残留争いを制し、辛くもJ2の舞台に生き残ったツエーゲン。苦しんだ要因となった「得点力不足」の解消を図った。
このオフの動きからもそれが伝わる。最前線に豊田陽平選手、林誠道選手、塚本大選手とバラエティ豊かな面々を揃えた。エース・丹羽詩温選手も残留しており、先発争いが激化しそうだ。
2列目は主力を軒並み残留させており、戦力を落とさずに済んだ。大橋尚志選手が移籍したボランチは松本大弥選手を獲得するなどしたが、昨年比で言うとマイナスといったところか。
守備陣では守護神・後藤雅明選手が移籍したが、相模原から三浦基瑛選手を獲得。右サイドバックの松田陸選手、センターバックの要・庄司朋乃也選手が残留したのは大きい。渡邊泰基選手が移籍した左サイドバックにはルーキー・長峰祐斗選手が入ることになりそうだ。守備陣の戦力は昨年とほぼ同じくらいとみていいだろう。
柳下正明監督の下、堅守を取り戻して上位躍進を狙いたい。得点力は間違いなく上がるはずなので、守備が大きなカギを握る。
17位 ブラウブリッツ秋田(2021年成績 11勝14分17敗 勝ち点47 13位)
昨シーズンはJ2昇格元年ながら、堅実な戦いで13位と躍進したブラウブリッツ。このオフは主力が軒並み残留し、連携面では問題ないと言っていいだろう。
その上で更なるスケールアップを果たすべく、各ポジションに実力者を獲得。
ゴールキーパーにはベテランの松井謙弥選手を、センターバックには小柳達司選手と池田樹雷人選手に加え、191センチと長身の加藤慎太郎選手を獲得。サイドバックには吉村弦選手、サイドハーフに小暮大器選手、センターフォワードには青木翔大選手をそれぞれ獲得してみせた。
昨シーズン後半戦は研究されたためか、後半21試合で4勝7分10敗と苦しんだ。そのため、昨シーズンほどの躍進は難しいかもしれない。それでも、堅実な継続路線に加え、実力者を加えたオフの動き。J2残留は問題なく果たせると予想。
18位 栃木SC(2021年成績 10勝15分17敗 勝ち点45 14位)
4年連続のJ2残留に成功した栃木。時崎悠 新監督の下で、次のステージ(=上位進出)を狙いたい。
そんな栃木だが、守備陣に大幅な入れ替えが行われた。主将も務めた守備の要・柳育崇選手を中心に、オビパウエルオビンナ選手、溝渕雄志選手、乾大知選手と昨シーズン終盤戦のレギュラー陣が軒並み移籍した。
その一方、ゴールキーパーにはU20日本代表経験のある藤田和輝選手、センターバックにはグティエレス選手、大谷尚輝選手、鈴木海音選手と獲得した。サイドバックでは福森健太選手を加えている。
中盤は昨シーズンの主力が軒並み残留。さらに、磯村亮太選手を加えたことで厚みを増している。これがあるので、大崩れの心配はなさそうだ。
前線では、決定力抜群のトカチ選手、ポストプレーに定評のある瀬沼優司選手を加えてタレント力はアップした。「トカチ・瀬沼」の2トップというのは面白そうだ。矢野貴章選手やジュニーニョ選手という主力も残っており、得点増に期待大だ。
守備陣の連携面を考えると序盤はかなり苦しみそうだが、戦力値としては昨年と同等、それ以上になることも十分に考えられるメンツは揃えた印象だ。
19位 ザスパクサツ群馬(2021年成績 9勝14分19敗 勝ち点41 18位)
躍進も期待された昨シーズンは、最終節で辛くも残留を決めるほど苦しんだザスパクサツ。レッズの元指揮官でもある大槻毅監督を迎え、巻き返しを図る。
守備陣・ボランチ・2列目については大きな戦力流出はなし。その上で、ゴールキーパーには櫛引政敏選手を加えた。正守護神候補の筆頭といっていいだろう。さらにボランチには風間宏希選手を加えた。選手層は確実に増している。(主力が固定できなかった上、補強が無かった両サイドバックは不安要素が大きいが.....。)
一方、前線では大前元紀選手が移籍。絶対的な攻撃の柱が移籍してしまった影響は大きいはずだ。前線で体を張れる平松宗選手、ドリブルを武器に個人で前に運べる山根永遠選手、シュート力のある深堀隼平選手とバラエティ豊かに獲得したが、攻撃スタイルは大きく変える必要がありそうだ。
42試合35得点と得点力不足に苦しんだ昨シーズンから大きく得点が増えることは考えにくく、今シーズンも苦しい戦いは続くと予想。守備陣の奮闘と大槻監督の手腕がカギを握りそうだ。
20位 ロアッソ熊本(2021年成績 15勝9分4敗 勝ち点54 J3 1位)
ボールを支配する攻撃サッカーと圧倒的な堅守で戦国J3を制し、4年ぶりのJ2復帰を果たしたロアッソ。
3バックを形成する守備陣には主力の流出はなく、連携面は心配なし。イヨハ理ヘンリー選手も獲得して層も厚くした。酒井崇一選手、菅田真啓選手という20代中盤の選手たちと切磋琢磨して、自慢の堅守をより高めていきたい。
中盤では左ウイングバックを担っていた岩下航選手が移籍したのは痛手だったが、ほかの主力陣は軒並み残留。また、ボール奪取とビルドアップに定評がある田辺圭佑選手を3年振りに復帰させた。
攻撃陣では、ストロングヘッダーの高橋利樹選手が残留し、スピードスター・ターレス選手も今年はロアッソでプレーすることが決定(保有権はグランパスにある)。J3屈指の司令塔として活躍した杉山直宏選手も注目だ。
全体的に大型補強などは無く、既存戦力による連携向上と個々のレベルアップによる強化を選択したロアッソ。戦力的には残留争いと予想したが、名将・大木武監督の下、J2に嵐を起こそうと意気込んでいる。
21位 レノファ山口FC(2021年成績 10勝13分19敗 勝ち点43 15位)
昨年、渡邉晋監督を招聘したものの、思ったような結果が挙げられなかったレノファ。名塚善寛監督の下で巻き返しを図ろうとしている。
そんなレノファだが、個人的には少々心配な点がある。高井和馬選手や草野侑己選手、小松蓮選手が移籍したことで攻撃陣の大きく戦力が変わったのである。かといって大きな補強もなく、戦力的にはかなり厳しいという印象が否めない。完全移籍で加入した大槻周平選手の活躍は必要不可欠で、できれば2ケタ得点を決めてほしいところだ。
ウイングバックの川井歩選手、ボランチの田中陸選手の移籍もなかなかの痛手。ウイングは兒玉澪王斗選手や吉岡雅和選手、ボランチには山瀬功治選手を獲得したとはいえ、安心はできないといったところ。
幸いだったのは、楠本卓海選手が移籍したものの、そこに生駒仁選手を獲得したことで、DF・GK陣には問題なさそうだということ。「守備から崩壊する」というシナリオは避けられそうだ。
とはいえ、攻撃陣に不安のあるレノファ。得点力不足にかなり苦しみそうと予想した。
22位 いわてグルージャ盛岡(2021年成績 15勝8分5敗 勝ち点53 J3 2位)
悲願のJ2昇格を果たし、勢いそのままに殴り込みをかけるグルージャ。
戦力的には、主力の退団はほぼ無く、マイナス要素は少ない。その上で、3バックを形成するディフェンスラインには、岐阜から甲斐健太郎選手、カターレから戸根一誓選手とJ3勢の主力を獲得。
攻撃陣には中村充孝選手に加え、ヴォルティスに在籍経験のある188㎝FWのキムジョンミン選手ら韓国籍選手2人を獲得した。
そんなグルージャだが、昨シーズンの戦いぶりの特徴としては、
・ボール支配率が低い
・優秀なプレースキッカーが居て、セットプレーがかなり強い
・自陣・敵陣問わずポゼッション率が低く、攻撃はカウンターが主。
といったところだ。これは2020シーズンにJ3で圧倒的な強さを見せたブラウブリッツにかなり似ている。
J2の各チームとしては、昨シーズンにブラウブリッツと対戦して経験済みのスタイルであり、対応方法が分かっているとも言える。グルージャとしては昨シーズンのブラウブリッツ以上のクオリティを見せ、対戦相手を上回っていく必要がある。これはかなりの難題と予想。
セットプレーのメインキッカーである中村太亮選手、エースのブレンネル選手の大車輪の活躍がJ2残留には必要となる。