前回は、パ・リーグ4位に予想したオリックス・バファローズの戦力を見ていった。
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今回はパ・リーグ5位に予想した埼玉西武ライオンズの戦力を見ていくこととする。
5位予想 埼玉西武ライオンズ
投手陣
・先発陣
エースの髙橋光成投手、続く今井達也投手・松本航投手と若手の右腕3人衆がだいぶ力をつけてきた印象。今シーズンは3人揃って2ケタ勝利を期待したいし、それができるだけのものは持っているはずだ。もっと四死球を少なくし、安定感が増すことを期待したい。
4番手以降に課題があったが、ドラフト1位ルーキー・隅田知一郎投手がいきなり先発ローテーションに入ってきそう。オープン戦から1軍レベルでも通用するところを見せつけており、待望の「左のエース」候補の誕生だ。ドラフト2位ルーキー・佐藤凖輔投手も今シーズン先発ローテーションに加わってきそうで、楽しみが多い。
6番手ではスミス投手やエンス投手の新助っ人陣、大器・渡邉勇太朗投手やアンダースローの與座海人投手、制球力の高い本田圭佑投手といった既存戦力で争うことになりそうだ。
・救援陣
守護神の平良海馬投手は不動で問題ないはず。圧巻の投球内容を見せた昨シーズン同様、今シーズンも引き続きの活躍が期待される。獅子の絶対的守護神として、9回を締める。
昨年苦しんだ印象の勝利の方程式としては、増田達至投手と平井克典投手が中心か。
増田投手は昨シーズンの不振を払拭するべく自慢のストレートに磨きをかけつつ、昨シーズン打ち込まれたスライダーの改良を果たして、逆襲を誓う。
平井投手は、この2年は多少苦しんでいるが、それでもライオンズリリーフ陣の中で屈指のタフネスぶりを誇り、制球力も高い。2018年~19年のリーグ2連覇に大きく貢献した鉄腕サイドスローの活躍は、チームに必要不可欠だ。
右腕では、昨シーズンブレイクした水上由伸投手を中心に、十亀剣投手や森脇亮介投手、宮川哲投手、田村伊知郎投手と粒揃いだ。
左腕では、武隈祥太投手と公文克彦投手の技巧派2人が中心だ。そして今シーズンは速球派の佐々木健投手がそこに加わる形だ。タイプの違う佐々木投手の活躍で層を厚くしていきたい。
大きな補強がなかったことから、既存戦力の成長と復活が重要なファクターだ。昨シーズンの救援陣防御率はリーグ最下位ということもあり、厳しい戦いは覚悟の上だが、今こそ奮起を期待。
野手陣
・打線力
昨シーズンは「山賊打線」とは程遠い状態だったが、怪我人が続出したことも影響したことは間違いない。
トップバッター争いでは、昨シーズンに44試合20盗塁という衝撃的なデビューを果たした若林楽人選手と「秋山翔吾2世」として期待されている6年目・鈴木将平選手の2人での争いが有力だ。圧倒的スピードに加え、パワーも備える若林選手か、卓越したミート力と打撃センスを持った鈴木選手、どちらを選択するか。
2番は源田壮亮選手で固定。この人は確実に仕事をしてくれると計算できるので、心配していない。3番からは外崎修汰選手・山川穂高選手・森友哉選手と並びそう。外崎選手のスピード&パワー、山川選手の圧倒的な長打力はこの2年間上手く発揮できていないが、今シーズンは2人ともやってくれそうな雰囲気がある。強力な主軸を形成していきたい。
下位に向かっては、ベテランの中村剛也選手と栗山巧選手、そして昨年ブレイクした呉念庭選手と愛斗選手が現状では有力。だが、オグレディ選手やジャンセン選手といった新外国人選手だったり、渡部健人選手やブランドン選手、岸潤一郎選手、高木渉選手といった長打力を武器とした若きプロスペクトたちがレギュラーを奪うことができるようになれば、チームの雰囲気はガラッと変わるはずだ。
機動力の面では、若林選手を筆頭に、源田選手・外崎選手・鈴木選手と走れる選手がスタメン級で揃っている上、金子侑司選手が控えているのだから、相当ハイレベルだ。5人で120盗塁を期待したいところだ。
足の速さだけでない「走塁力」も高いレベルの選手が多く、リーグでもトップクラスと言っても過言ではない。
・守備力
全体的にレベルが高い選手が多く、穴になる選手がいないのがライオンズの特徴。特に源田選手と外崎選手の二遊間は球界でも群を抜く守備力を誇り、投手としては心強いことこの上ない。また、外野でもライト起用が濃厚な愛斗選手の守備力もハイレベルで、フル出場したらゴールデングラブ賞も視野に入るほど。
他チームと比べて、守備固めで選手を入れ替える必要が少ないのは、接戦の終盤戦では大きなメリットとなる。特に3年ぶりの「延長12回制」を視野に入れれば、これ以上ないアドバンテージとなる。
・選手層
捕手は森選手と控え陣の差が大きいのはあるが、森選手レベルは球界でも早々見れないので、致し方ないところ。ドラフト3位ルーキー・古賀悠斗選手や高卒4年目・牧野翔矢選手に期待がかかるが、今シーズンについては、森選手が故障しないようにすることが最優先だろう。森選手が故障しないようにするべく、辻監督の起用法が鍵を握る。
内野は、二遊間のレギュラー陣と控え陣の差が気になるところ。昨シーズンのように源田選手・外崎選手が離脱した時はかなり苦しくなってしまうところ。平沼翔太選手や山田遥楓選手の成長は絶対的に必要だ。その一方、一塁・三塁は渡部選手・ブランドン選手とプロスペクトが揃っている。いざとなればこの2人を起用することで、ポテンシャル開花を待つという方法もある。また、ジャンセン選手の存在も心強い。
外野は、レギュラー確定組は現状不在。しかし、前述の若林選手・鈴木選手・愛斗選手・岸選手・高木選手と若手によるサバイバルで、選手層を厚くしていきたい。また、オグレディ選手のフィット次第ではさらに激戦区となる。
チーム浮沈のキーマン→山川穂高選手
理由・・復活を期す2018・19シーズン本塁打王。昨シーズン終盤から復活の兆しは見えてきており、今シーズンは再び40本塁打超えを果たしてほしい。
チームの浮沈は山川選手の打撃次第だ。
ブレイク期待選手→鈴木将平選手
理由・・秋山翔吾選手2世と呼び声高い高卒6年目の巧打者。オープン戦では長打力も見せつけ、一軍定着への足掛かりは作っている。1軍初出場から3年、今年こそ、レギュラーとして1年間通して1軍帯同を期待したい。
今回はここまで。次回は6位予想のファイターズについて書いていく。
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以上