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熾烈極める「2022シーズンJ1昇格争い」 自動昇格とプレーオフ進出枠を予想してみる(昇格プレーオフ編)

2022シーズンのJ2リーグも第29節までが終了した。熾烈なJ1昇格争い、生き残りをかけたJ2残留争いが各地で繰り広げられている。

前回から2回に分けて、「J1昇格争い」に関して書いているが、今回はプレーオフ進出争い」に関して書いていくこととする。

 

第29節終了時のトップ12(暫定)順位表が以下のとおり

 1 横浜FC         16勝9分4敗 勝点57 得失点差+14

 2 アルビレックス新潟   16勝7分6敗 勝点55 得失点差+24

 3 ベガルタ仙台      15勝7分7敗 勝点52 得失点差+17

 4 V・ファーレン長崎    13勝8分8敗 勝点47 得失点差+7

 5 ファジアーノ岡山    11勝12分5敗 勝点45 得失点差+10

 6 ロアッソ熊本         11勝11分7敗 勝点44 得失点差+2

 7 FC町田ゼルビア     12勝6分11敗 勝点42 得失点差+7

 8 大分トリニータ     10勝11分7敗 勝点41 得失点差+6

 9 モンテディオ山形       10勝9分9敗 勝点39 得失点差+9

10 水戸ホーリーホック  10勝8分10敗 勝点38 得失点差+3

11 ジェフユナイテッド千葉 10勝8分10敗 勝点38 得失点差-1

12 東京ヴェルディ             9勝10分9敗 勝点37 得失点差+2

 

3位から6位に与えられるプレーオフ進出をめぐる争い。12位ヴェルディまでが対象となるだろうとみている。

 

・個人予想

残り13試合(ファジアーノトリニータジェフモンテディオヴェルディホーリーホック残り14試合)

そして最大で獲得できる勝ち点は39(ファジアーノトリニータジェフモンテディオヴェルディホーリーホック42)であることを考えると、プレーオフ進出のボーダーライン「勝ち点64」といったところか。

 

その「勝ち点64」を獲得するためにどれだけの成績が必要かが、以下のとおりである。(カッコ内は左から「必要勝点の割合」「29試合(一部チームは28試合)で獲得した勝点の割合」

 

 1 横浜FC          必要勝点7(7/39=17.95%、57/87=65.52%)

 2 アルビレックス新潟     必要勝点9(9/39=23.08%、55/87=63.22%)

 3 ベガルタ仙台                  必要勝点12(12/39=30.77%、52/87=59.77%)

 4 V・ファーレン長崎      必要勝点17(17/39=43.59%、47/87=54.02%)

 5 ファジアーノ岡山      必要勝点19(19/42=45.23%、45/84=53.57%)

 6 ロアッソ熊本        必要勝点20(20/39=51.28%、44/87=50.58%)

 7 FC町田ゼルビア       必要勝点22(22/39=56.41%、42/87=48.28%)

 8    大分トリニータ       必要勝点23(23/42=54.76%、41/84=48.81%)

 9 モンテディオ山形              必要勝点25(25/42=59.52%、39/84=46.43%)

10 水戸ホーリーホック       必要勝点26(26/42=61.90%、38/84=45.24%)

11 ジェフユナイテッド千葉  必要勝点26(26/42=61.90%、38/84=45.24%)

12 東京ヴェルディ            必要勝点27(27/42=64.29%、37/84=44.05%)

 

この数字から考えると、1位横浜FCから5位ファジアーノまでの5チームについては、6位以上は堅いとみていいだろう。

また、前回の記事(以下のリンクあり)と第28節・第29節の結果を照らし合わせると、横浜FCの自動昇格V・ファーレンファジアーノプレーオフ進出も堅いのではないかと予想している。(アルビレックスベガルタについてはどちらが自動昇格を勝ち取るか、まだ分からないところだ。)

kka2b-sportswokataritai.hatenablog.com

 

問題はプレーオフ4枠目争い」だ。

若さと勢い、怖いもの知らずで突き進むロアッソ

戦力層で有利なゼルビアトリニータモンテディオ

戦力がかなりフィットしてきたホーリーホック

大物食いに定評のある名門ジェフヴェルディ

 

この7チームについての私見は以下のとおり。

ロアッソ

残り13試合、ホームゲームは8試合、アウェーゲームは5試合

ここまでは、ホームゲームよりアウェーゲームの方が戦績が良い(ホーム3勝5分5敗、アウェー8勝6分2敗)が、それはこれまでのホーム戦で強敵と当たってきたことが影響したこともあるだろう。残りのホームゲームの相手(栃木ヴェルディアルディージャゼルビアグルージャブラウブリッツザスパクサツ横浜FC)を考えると、多少改善されるのではと予想。

ただし、アウェーはかなりの難敵揃い。ヴァンフォーレアルビレックスV・ファーレンジェフベガルタといったチームと戦うことになる。

理想としては、ホームで5勝アウェーで2勝はしたいところ。エースである高橋利樹選手、中盤の要である河原創選手、守備の要である菅田真啓選手といったチームのセンターラインを担う「平成9年度生まれ組」のさらなる活躍が期待される。

独特な3-4-3システムを採用し、攻撃性の強いサッカーで、平均シュート数はリーグでもトップクラス。ここまではクラブ史に残るほどの素晴らしいシーズンを送っている若手有望株も多いロアッソは残り13試合でどんな姿を見せてくれるだろうか。

 

ゼルビア

残り13試合、ホームゲームは6試合、アウェーゲームは7試合

充実の戦力層、特に攻撃陣のメンツを考えれば、ここまではあまりいいシーズンとは言えないだろう。戦いぶりも波が激しく、開幕から7試合で5勝1分1敗という素晴らしいスタートを切ったにも関わらず、そこから8試合勝ち無しという期間を経験。その後も「勝った分だけ負ける」ので、波に乗り切れていない。第16節以降の14試合では7勝1分6敗ということで、「もったいない!」という印象がかなり強い。(特に第25節・ホーリーホック戦(2点リードから逆転負け)第27節・V・ファーレン戦(シュート本数15-5と圧倒したにもかかわらず、後半アディショナルタイムに失点し敗戦)という2試合は「もったいない」の極みといっていい。)

しかし残り13試合、7チーム間での直接対決を4試合残しているのは救いだ。(第30節・トリニータ戦、第31節・ジェフ戦、第36節・ロアッソ戦、第37節・ヴェルディ戦)

直接叩けるチャンスがまだ4試合も残っているので、鬱憤を晴らすチャンスは十分にある。

加えて、「ゴール期待値」「被ゴール期待値」という観点から見れば、7チームの中で1番いい数値を残している。要するに「内容的には1番勝てる可能性が高いチーム」と言っていい。

やっているサッカーは間違いない。あとは「もったいない」をいかに減らすかだ。

 

トリニータ

残り14試合、ホームゲームは5試合、アウェーゲームは9試合

ルヴァン杯を並行してこなさなければいけない序盤戦でかなり躓いてしまったが、ここ11試合で5勝5分1敗と、だいぶ戻した感がある。J1でも上質な戦いができていたこと2021シーズンの天皇杯でも準優勝を果たしていたことその主要メンバーがほぼ残留したことを考えれば、もっと勝ち切って欲しいところだが、序盤戦に比べれば雲泥の差である。

ホームでもアウェーでも大きく成績に差が無いのは、今後14試合ではプラス材料だろう。残り9試合あるアウェーゲームでも大きく崩れることはないと思われる。

ボール支配率はリーグ2位と非常に高い数値を誇り、ここ6試合のうち5試合で複数得点を記録するなど、攻撃陣の好調ぶりは目を見張る。しかし、その攻撃陣の中で中心となっていた長沢駿選手が肉離れで離脱したのは若干痛手だ。高さという明確なストロングポイントをどう補っていくか、下平隆宏監督の選択が注目される。

7チーム間の直接対決という点では、第28節・ホーリーホック戦、第30節・ゼルビア戦、第41節・モンテディオ3試合となっている。この3試合で勝ち点を確実に稼ぐことはもちろんのこと、ホームで戦うベガルタ戦(第35節)、V・ファーレン戦(第39節)アウェーで戦うアルビレックス戦(第34節)、横浜FC戦(第40節)上位4チームとの試合をどう戦っていくかも注目である。

 

モンテディオ

残り14試合、ホームゲームは8試合、アウェーゲームは6試合

怪我人続出で中盤戦は大きく崩れてしまった。特にチーム得点王である藤本佳希選手とフィットしてきていたデラトーレ選手の離脱が大きく、7試合勝ち無しの期間もあり、5位から一気に13位まで転落してしまった。

しかし、ディサロ燦シルヴァーノ選手の加入、さらにデラトーレ選手の復帰で流れが変わりつつある。ここ3試合で2勝第29節・ゼルビアでは苦しみながら勝利を掴み取り、プレーオフ圏再進出も視野に入り始めた。元々上質なサッカーをやっていたことを考えれば、残り14試合で大きく巻き返すことも十分に可能だ。加えて、ホーム・アウェー共に大きくは変わらない戦績を残していることは、混戦の中ではプラス材料だろう。

7チーム間での直接対決という意味では、第37節・ジェフ第38節・ヴェルディ第40節・ホーリーホック第41節・トリニータ最終盤に4試合残っている。ここは確実にポイントを掴み取りたいところ。

そして、リーグ屈指の堅守を誇る5位ファジアーノとの試合を2試合残している(8月31日、9月10日)。この2試合で攻撃陣が躍動しようものなら、終盤戦に控える直接対決に向けて、一気に波に乗れる可能性が高い。この2試合は今シーズンのモンテディオを占う試合になるだろう。

 

ホーリーホック

残り14試合、ホームゲームは6試合、アウェーゲームは8試合

開幕4試合で1分3敗と苦しんだ。メンバーが大きく入れ替わったことで、フィットにも時間を要したが、ここに来て機能し始めている。直近9試合で4勝4分1敗と波に乗り始めた。元々、ストライカーの木下康介選手安藤瑞季選手ドリブラー椿直起選手を中心に攻撃陣のタレントは豊富だったが、ここに梅田魁人選手が殴り込みをかけてきた。途中出場が多いために出場時間は決して多くないが、直近7試合で3ゴールを奪う活躍。ポジション争いが加熱している。

また、ボランチに入る前田椋介選手高いボール奪取能力を発揮して、守備の安定化にも成功。守備面で計算が立つようになったことは大きい。

直接対決という点では、第28節・トリニータ第31節・ヴェルディ第39節・ジェフをホームで、第40節・モンテディオをアウェーでそれぞれ戦うことになる。直接対決4戦のうち3戦をホームで戦えることは、少なくないアドバンテージとなるだろう。

さらにチームが成熟し、強さを発揮できるであろう終盤戦を考えると、早めに来るトリニータヴェルディは特に注目だ。

 

ジェフ

残り14試合、ホームゲームは7試合、アウェーゲームは7試合

昨シーズン終盤に見せた13戦負け無しの戦いぶりから考えると、歯痒いものがあるここまでのジェフアルビレックス「ダブル」を達成したり、ベガルタファジアーノV・ファーレンからも勝利を奪うなど、力を証明したかと思えば、7戦負けなしで迎えた第24節・トリニータ2点リードから逆転負けを喫したり、似たスタイルの栃木「ダブル」を喫したりと、なんとも煮え切らないシーズンという印象が強い。

ここ最近8試合連続で失点をしていて、自慢の堅守に綻びが見える部分が若干あるが、「被ゴール期待値」は未だにリーグ2位守備のシステムまでは決して破綻していない。「無失点」という結果で期待値どおりの堅守を取り戻せるかが注目ポイントだ。

直接対決という面で見ると、第31節・ゼルビア第37節・モンテディオ第38節・ロアッソ第39節・ホーリーホックと残っている。この勝負所を全勝して、「勝負弱い」レッテルを払拭したいところ。また、上位のベガルタ(第33節)、V・ファーレン(第34節)との対戦で、「上位キラー」ぶりを遺憾無く発揮できるかも注目したい。

 

ヴェルディ

残り14試合、ホームゲームは7試合、アウェーゲームは7試合

開幕から8戦負けなし、スタートダッシュに成功するも、そこから13試合でわずか1勝(5分7敗)と失速し、監督交代となった。それでも、第22節・レノファから就任した城福浩監督の下、7戦で3勝2分2敗と復調傾向にある。

リーグ4位の得点力を誇る自慢の攻撃陣は上位陣相手にも問題なく通用している。問題はリーグワースト2位の失点数を喫している守備陣だ。特にセットプレーでの失点が多くなっているところは気になる。

直接対決は、第31節・ホーリーホック第33節・ロアッソ第37節・ゼルビアをアウェーで、第38節・モンテディオをホームで戦う。ここまで3勝と苦しむアウェー戦で3試合直接対決を残しているのは、少し苦しいところか。

得点は十分なほどに取れているので、「勝点3」を得る権利は、得点力に難のあるチームより掴みやすいはず。失点を減らせば、自ずと「勝点3」は手に入る環境にいることは間違いないので、残り14試合の注目ポイントは「守備陣の奮闘」だろう。

 

・個人予想

最後に筆者の予想を書いて終わりとする。現在の勝点やここ最近の調子、残りの対戦相手を踏まえ、以下のとおり予想する。

 

本命→大分トリニータ

対抗→FC町田ゼルビア

大穴→ロアッソ熊本

 

地力で勝り、かつ1試合多く残しているトリニータが優位と予想。上位相手にもボールを保持するサッカーを貫けるトリニータの技術力、選手の個人能力の高さは一段抜けているという印象だ。対戦相手に上位チームが多いが、トリニータが持つ本来の力を考えれば、そこまで苦にならないと予想。

リーグでも屈指のタレント力を持つ攻撃陣を擁し、守備陣もリーグNo.1の被ゴール期待値を記録しているゼルビアが対抗か。内容面では1番いいものを持っているので、「もったいない」を1つでも減らして終盤で波に乗れれば…。

ここまで6位をキープし、勢いが素晴らしいロアッソだが、残りカードのアウェー戦が相当厳しいと予想。

加えて、残りの試合では、「1ポイントでもOK」ということで引いて守りを堅めてくる戦いをしそうなチームも多くいることが予想される。これまで「チャレンジャー」だったロアッソにとっては、あまり経験のない試合展開が多くなると思われる。そうしたことから、勝ち点が伸びない可能性を拭いきれなかった。

それでも、若手の勢いと伸びシロに期待し、大穴予想とした。

 

なお今シーズン開幕前、私が行ったJリーグの順位予想が以下のとおり。

kka2b-sportswokataritai.hatenablog.com

 

kka2b-sportswokataritai.hatenablog.com

 

「私の予想がいかに当てにならない」か、よく分かる内容となっている。なので、モンテディオホーリーホックジェフヴェルディのファンの方も全く悲観的になる必要はない。

 

7チームの奮起がリーグをさらに面白くすることは明白。

1Jリーグファンとして予想を上回るような戦いを期待したいところだ。

 

 

以上