新年になりました。
旧年中は大変お世話になりました。
今年も頑張りましょう!よろしくお願いいたします。
(以下より本編)
前回は投手編をあげたが、今回は野手編。
投手編は以下のとおり。
kka2b-sportswokataritai.hatenablog.com
(選手名の前にある数字は投手編の続きなので、④から始めていきます)
④山本 祐大 捕手(22歳 4年目)
BCリーグからドラフト指名を受けてから2021年で4年目を迎える山本選手。
武器は捕手陣の中でも随一の強肩。2塁への送球タイムは最速で1.8秒前半を記録している。BCリーグ・滋賀ユナイテッド時代の2017年には盗塁阻止率.448を記録した。
また、打撃も非凡なものを持っている。2019年からの2軍成績が以下のとおり。
2019年 149打数38安打(うち5二塁打2本塁打)13四死球 打率.255
2020年 124打数34安打(うち8二塁打1三塁打3本塁打)10四死球 打率.274
この成績が示すとおり、長打も期待できる「打てる捕手」であることが分かる。
しかも打率も低くなく、いわゆる「低打率だが当たれば飛ぶ」タイプとは一線を画している。
もちろん課題が無いわけではない。過去3年間で失策は14、捕逸は21という数字が表すとおり、捕手としての守備力はまだまだ1軍レベルではないとみえる。
しかし、2018年には初打席初安打、しかもそれをホームランで飾った。2019年には同点・延長12回2死満塁の場面で「最後の野手」として代打で出場し、サヨナラタイムリーを放った。この2つだけでも、驚異的な勝負強さ、「ツキを持っている」選手であることが分かる。
こういった「何かを持っている選手」を待っていた。戸柱選手、伊藤光選手、嶺井選手といった実力派の先輩たちがいるので競争は激しいが、裏を返せば「絶対的な存在がいる」とは言えない今の状況。ここに一石投じる、いや一気にレギュラー奪取を。
⑤伊藤 裕季也 内野手(24歳 3年目)
右の大砲候補として、大いに飛躍が期待されるイケメン内野手こと伊藤 裕季也選手。
魅力はなんといっても力強いスイングから繰り出される圧巻の長打力。ルーキーイヤーとなった2019年にはプロ初スタメンの8月10日 ドラゴンズ戦(横浜)で1試合2本塁打を放つ離れ業を見せ、鮮烈なデビューを飾る。(しかも2本目は現・テキサスレンジャーズのジョエリー・ロドリゲス投手の速球を打ち返したもの)
結局この年は52打数15安打でうち4本が本塁打。OPSは.929という成績を残し、2020年のレギュラー定着も期待された。
しかし、2020年は2軍で経験を積みなおす形に。1軍出場は5試合にとどまり14打数4安打、しかも本塁打0本という苦しいシーズンに。
それでも停滞しているわけではない。以下は過去2年間の2軍成績である。
2019年 331打席303打数73安打24四球67三振 打率.241出塁率.299
2020年 265打席230打数57安打27四球58三振 打率.248出塁率.333
打席数が違うこと、コロナ禍で環境が大きく変わったこともあるので、単純比較はできないが、2019年から比べて66打席少なくなったにもかかわらず、四球は3つ増やしてきた。当然副作用として三振率も高くなってしまってはいるが、2019年から比べれば、選球眼がよくなってきているのは間違いない。
あとは選球眼を良くしながらも、甘いボールを打ち損じずに長打にできるかがカギとなる。球を遠くへ飛ばす能力は天性のもの。それをすでに持っている伊藤選手に期待がかかるのは必然だ。3年目、今こそ「いまだ絶対的な存在がいない二塁手のレギュラー獲り」へ。
⑥森 敬斗 内野手(19歳 2年目)
2019年ドラフトで1位指名を受け入団した森選手。
まだ高卒2年目、 2020年の2軍成績は
207打席186打数39安打(うち3二塁打2三塁打2本塁打)
14盗塁企図7盗塁7盗塁刺 13四死球48三振 出塁率.260 11失策
と決して1軍レベルとはいえない。それでも、
・1軍初打席でいきなり逆方向へフェンス直撃の長打を放つ勝負強さ(しかも154キロのストレート)
・誰もが見て驚くベースランニングのうまさと俊足
・三遊間の深いところからノーバウンドで一塁へ到達する送球を可能にする強肩
・「この人、ジャニーズ所属です」と言われても違和感を持たないほど(?)の端正な顔立ち
・地元神奈川の桐蔭学園高校出身、同校16年ぶりの甲子園に導いた主将
これほどのスター性を持った選手が、ベイスターズにいただろうか。この選手は近い将来の「1番・ショート」「3番・ショート」を担い、ベイスターズの未来を託すべき選手だ。
三浦監督もそのことはもう承知しているといった感じで、1年目から2軍で起用し続けると、このオフには「2021年の開幕戦では1番・ショートで出てもらわないと」と言う趣旨の発言している。(この直後に「1軍か、イースタンかはわからないが」と言ってはいたが...。)
1年目から三浦監督の下で起用され続けている森選手。まさに「三浦チルドレンの代表格」として、大いなる活躍が期待される。
⑦楠本 泰史 外野手(25歳 4年目)
2017年ドラフト8位指名。東北福祉大から入団し、2021年で4年目を迎える楠本選手。
天才的なバットコントロール、卓越した選球眼は入団時からすでに知られている。実際、2軍では向かうところ敵なし。以下は入団後3年間で残した2軍成績である。
2018年 179打席164打数53安打(うち15二塁打1三塁打1本塁打)12四死球 打率.323
2019年 289打席257打数81安打(うち13二塁打1三塁打7本塁打)29四死球 打率.315
2020年 121打席104打数38安打(うち13二塁打6本塁打)17四死球 打率.365
ハッキリ言って「異常」である。2020年に至っては「安打の半分が長打」という、もう訳の分からない状態になっている。もうやることが無さ過ぎて2軍に置いておく意味が無いといっていい。
この楠本選手、2020年での2軍出場数は30試合。正直「三浦チルドレン」の中に入れていいものかと言うところで悩んだが、これから三浦監督体制となる1軍で一気に飛躍することを考えると、ここはやはり入れるべきだろうと思い、今回は選出した。
このオフ、「1番・センター」を担っていた梶谷選手がジャイアンツに移籍。「1番」と「センター」が空席となったということは、楠本選手にもチャンスがあるということになる。
年齢的にもこれがベイスターズでのレギュラー奪取のラストチャンスになる可能性がある。本命は神里選手、対抗に細川選手と言われているが、大外から一気にまくってのレギュラー奪取へ。この天才的な打撃を活かさない手はないはずだ。
⑧細川 成也 外野手(22歳 5年目)
ベイスターズに現れた「40発が期待できる右の和製大砲」細川選手。
この細川選手、長打力ばかりが注目されがちだが、4年間で確実性も上がってきている。
ルーキーイヤーである2017年と2020年との比較が以下のとおり。
2017年 435打席388打数78安打10本塁打 打率.201 41四死球182三振
2020年 270打席214打数68安打13本塁打 打率.318 53四死球62三振
4年間やってるとはいえ、ここまで成長するものなのかと驚かされるばかりだ。
4年間で確実性を増したのは
・.117上がった打率
・.173上がった出塁率
・.395上がったOPS
で十分伝わるだろう。上がり幅が凄まじい。
楠本選手と同様、もう2軍でやることはないと言っていい。そうなると2021年は満を持して「1年間、1軍で戦う」というシーズンにしなければならない。
ホエールズ・ベイスターズには昔から多くの右の和製大砲がいた。松原選手、田代選手、多村選手、村田選手、吉村選手といった魅惑の長距離砲が球団の歴史に名を刻んできた。細川選手もこの歴史に名を刻むべき逸材だ。(もちろん前述した伊藤裕季也選手も同様)
「勝利の一撃叩き込め 自分を信じて突き進め」
応援歌のこの歌詞に倣って、2021年こそ細川選手のブレイクイヤーとしてほしい。
以上