今回は、以前投稿した記事(下にリンクを貼っています)で7位~13位と予想したチームについて、簡単ではありますが書いていきます。
なお、これまでに書いた記事については以下のリンクをご覧ください。
kka2b-sportswokataritai.hatenablog.com
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7位 ガンバ大阪(2020年成績 20勝5分9敗 勝ち点65 2位)
見事な2位躍進で久しぶりのACL出場権を獲得。「西の名門」復活を印象付けたガンバ。
そんなガンバは、外国人選手獲得を中心にオフを過ごした。中盤には、韓国代表で中盤のオールラウンダーでもあるチュ・セジョン選手を獲得。前線にはサンフレッチェで活躍した190センチのストロングヘッダー、レアンドロ・ペレイラ選手を獲得すると、サガンからパワフルレフティーのチアゴアウベス選手も獲得した。
主力もほぼ全員残留し、選手層自体は増している。「使う予定のない選手」は放出しつつ、要所をしっかり押さえた動きで、戦力の最適化には成功したと言っていい。
しかしながら、2位に躍進した2020シーズンも、勝利数が敗戦数より「+11」であったにも関わらず、得失点差は「+4」で留まったということが示す通り、実は紙一重だったところがある。「勝負強さの象徴」とも言えるが、今シーズンはACLもあり、 J1リーグ戦も38試合に増えるという例年以上の過密日程で進む。その日程による負担からひとたびバランスを崩してしまうと、ズルズルと優勝戦線から脱落なんてこともありえるか。筆者はその可能性を危惧していたため、今回は7位予想とした。
8位 清水エスパルス(2020年成績 7勝7分20敗 勝ち点28 16位)
屈辱の2020シーズンを過ごした名門エスパルス。超積極補強で捲土重来を期す。
ゴールキーパーには日本代表である権田修一選手を獲得すると、2020シーズンにJ2の5位に躍進したギラヴァンツの守護神、永井堅梧選手も獲得。大久保択生選手とハイレベルな争いが期待できる。
ディフェンスラインにはトリニータから鈴木義宜選手を獲得すると、サガンから原輝綺選手も獲得。左サイドバック候補にはウィリアムマテウス選手を獲得すると、ロティーナ新監督に重用されている片山瑛一選手もセレッソから獲得。
中盤陣は西澤健太選手や金子翔太選手、ヘナトアウグスト選手などの主力陣をしっかり残しつつ、サイドアタッカーである中山克広選手を横浜FCから獲得した。さらに、前述した原選手はボランチもできるため、厚みが増した。
そして前線は、2020シーズンに10得点をあげたエース、カルリーニョスジュニオ選手や32試合出場の後藤優介選手を残留させつつ、184センチのチアゴサンタナ選手と195センチの指宿洋史選手という長身FWを獲得した。さらに、ギラヴァンツで35試合18得点と大活躍したディサロ燦シルヴァーノ選手までも獲得。
補強のインパクトは凄まじい。加えて、ヴェルディ、セレッソで評価を上げた名将・ロティーナ監督を招聘してきた。本気のエスパルスによる「ボトム3からの大逆襲」が始まる。
9位 浦和レッズ(2020年成績 13勝7分14敗 勝ち点46 10位)
ここ数年、7位→5位→14位→10位と低迷していると言っていいレッズ。このオフはヴォルティスで評価をあげ、各方面から注目を集めていたスペイン人指揮官、リカルド・ロドリゲス監督を招聘し、魅力的なサッカーを目指す。
3バックと4バックの併用制を採用し、テクニカルな攻撃的サッカーをしていくであろうロドリゲス新監督に合う選手を獲得しようと、守備陣ではヴィッセルから西大伍選手を獲得。青森山田高から藤原優大選手も加入させた。しかしながら、1月下旬に橋岡大樹選手がシントトロイデンへレンタル移籍ということになり、不安は残る。
最重要ポイントの中盤陣には、ベルマーレから即戦力ボランチの金子大毅選手、トリニータから両サイドとシャドーストライカーをこなす田中達也選手、FC琉球からJ2屈指のテクニシャン・小泉佳穂選手、栃木SCから機動力とテクニックを両立させた明本孝浩選手と即戦力を獲得した。ここは監督の要望に合わせてしっかりと補強できた。
最前線には補強なし。現状維持でシーズンインするかと思われた。
ところが、ここにきてレオナルド選手が中国リーグへの移籍の噂が。興梠慎三選手も怪我を負ったとのことで、一気に選手層に不安が生じてしまった。
時間がかかるであろう、ロドリゲス監督のスタイル。最大のポイントは、フロントとサポーターが我慢できるかというところ。もしそれができなかった時、「最悪の事態」が起こってしまってもおかしくない。2021シーズンはスタイル浸透を最優先に、まずは中位以上を目指す。
10位 北海道コンサドーレ札幌(2020年成績 10勝9分15敗 勝ち点39 12位)
J1昇格から5年目のシーズンを迎えるコンサドーレ。オフは昨年ほどではないが、静かだという印象。とはいえ、ピンポイントに補強を行った。
ゴールキーパーには、アルビレックスから大谷幸輝選手を獲得。2012〜2013、2015〜2016年までレッズに所属しており、ペトロヴィッチ監督のスタイルを理解した守護神候補だ。さらに、法政大からは200センチの超大型守護神候補・中野小次郎選手も加入した。いきなりスタメン奪取もあり得るポテンシャルの持ち主である。
守備陣では、ユース出身にして大黒柱だった進藤亮佑選手がセレッソに移籍するが、ザスパクサツから岡村大八選手を獲得すると、FC東京から柳貴博選手も獲得。既存戦力である福森晃斗選手やキムミンテ選手、田中駿汰選手、キャプテン・宮澤裕樹選手と共に3バックを形成する。
中盤と前線からは主力の流出を回避。その上で、グランパスからは攻撃的MFの青木亮太選手を獲得した。シャドーストライカーの層を厚くすることのできる存在である。
また、188センチの長身FWガブリエル選手も獲得した。1トップの座を巡ってジェイ選手との競争が予想されるが、勝ち抜いて、アンデルソンロペス選手やチャナティップ選手、菅大輝選手、駒井善成選手らと攻撃陣を形成できるだろうか。
ペトロヴィッチ監督体制4年目、躍進なるか。
11位 ヴィッセル神戸(2020年成績 9勝9分16敗 勝ち点36 14位)
ACLこそベスト8と一定の成績を残したヴィッセル。しかしながら、超過密日程の影響でリーグ戦は14位と苦しんだ。雪辱を晴らしたい2021シーズンとなる。
守備陣ではダンクレー選手や西大伍選手が退団・移籍という流れになった。そこに横浜FCにレンタル移籍していた小林友希選手が復帰した。また、ジュビロから櫻内渚選手が加入。全体的に見ればやや戦力値はダウンといったところだが、悲観するほどではない。
中盤陣は流出はほぼ無し。ボランチ候補にヴェルディから井上潮音選手(サイドでも対応可)獲得し、サイドアタッカーにはアビスパにレンタル移籍し、抜群のスピードを武器に活躍、J1昇格に大きく貢献した増山朝陽選手を復帰させた。イニエスタ選手やサンペール選手に思わず目が行きがちだが、山口蛍選手や郷家友太選手、安井拓也選手と力のある日本人選手もちゃんといる。
前線には古橋享悟選手、ドウグラス選手、藤本憲明選手、田中純也選手という力があり、しかもバラエティに富んだメンツが揃っており、小田裕太郎選手や佐々木大樹選手という若手の超有望株もいる。ここに加入したのが、ブラジル国内でも将来を嘱望されている20歳、リンコン選手である。さすがに力はあるはずなので、フィットできれば相当な戦力になりそう。だが、素行にはかなり不安があるとのことで、ヴィッセル首脳陣がそこを改善させることができるかも注目。
戦力的にはそこまで悲観するものではない。問題は三浦淳寛監督を含めた首脳陣の力量といったところだろう。
12位 セレッソ大阪(2020年成績 18勝6分10敗 勝ち点60 4位)
2017年から4年連続1桁順位。2020シーズンは4位と安定して上位に食い込んできたセレッソをこの位置に予想するのは、本来ならおかしいことだ。しかし、その「おかしいこと」がこのオフに起きている。
守備陣からはセンターバックの木本恭生選手とヨニッチ選手、左右問わずに対応できるマルチロールの片山瑛一選手が移籍した。コンサドーレから進藤亮佑選手、アルビレックスから新井直人選手、ジェフから鳥海晃司選手、ブラジル・セアラーからチアゴ選手が加入したが、戦力的にはダウンといったところが。(ヴィッセルからダンクレー選手が加入するらしいが、それでもダウンだろう。)
中盤はボランチのデサバト選手が退団したが、そこにはサガンから原川力選手を獲得すると、サンフレッチェから松本泰志選手も獲得した。サイドハーフ候補にジェフから為田大貴選手を獲得。ここはデサバト選手以外の主力は軒並み残留しており、西川潤選手や中島元彦選手といった若手有望株も多いので不安はない。
問題は前線だ。チーム得点王だったブルーノメンデス選手が退団すると、柿谷曜一朗選手もグランパスへ移籍。アダム・タガート選手を獲得したが、未だ来日できずな状態。仮に来日してもすぐにフィット、活躍とはいかないだろうし、厳しい展開になってきた。
幸い、1年目からツエーゲンのエースに成長した加藤陸次樹選手やベガルタで経験を積んだ山田寛人選手などの若手有望株がいるので、突然の覚醒という可能性はあるのは救いだが。
全体的に見ると、戦力は前年比でダウンといったところ。そして「ACL仕様」になりきれていないという点も不安である。サポーターからは、ロティーナ前監督解任の件や大久保嘉人選手の復帰に関してフロントへの不満の声が出るなど、ドタバタ感が否めない。このピンチ、どう乗り切るか。
13位 横浜FC(2020年成績 9勝6分19敗 勝ち点33 15位)
新型ウイルスによって、「降格チームなし」という特例措置が発動した2020シーズン。しかし、横浜FCはその特例措置の力を借りずともJ1残留圏内の15位でフィニッシュ。J1でも通用するという手応えを感じながら、2年目のシーズンを迎える。
オフの動きも活発だった。守備陣ではマギーニョ選手のレンタル延長を実現させると、レッズから岩武克弥選手を獲得。さらにホーリーホックで大きく成長した前嶋洋太選手を復帰させた。志知孝明選手の放出(→アビスパ)もあったが、全体としてサイドバック、ウイングバックの層は増した。小林友希選手が抜けた(→ヴィッセル)センターバックには、ヴァンフォーレから中塩大貴選手を獲得し、戦力維持に成功。
中盤には大きな動きは無し。ボランチは佐藤謙介選手が抜けたが、既存の瀬古樹選手や手塚康平選手、安永玲央選手で十分補えるか。サガンから高橋秀人選手を獲得したのも大きい。さらに、攻撃的なところでは小川慶治朗選手をヴィッセルから獲得した。斉藤光毅選手が海外移籍したので、チームとしてはドリブルが減り、パスを中心に攻撃を組み立てることになりそうだが、技巧派の多いチームなので、むしろ好都合かもしれない。
そして前線は、ジェフからクレーベ選手を獲得し、アントラーズから伊藤翔選手、ガンバから渡邉千真選手と経験豊富で、先発でも途中出場でも結果を出せる選手を獲得。若手ではベガルタからジャーメイン良選手も獲得。かなりレベルアップした印象を受ける。
前線のタレントのレベルアップを活かして、残留はもちろん、中位進出も視野に入れる。
次回は14~20位を書いていきます!
以上
2/14追記
part3を投稿しました
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