前回の記事(下の記事)
kka2b-sportswokataritai.hatenablog.com
の続きです。
「2番・T-岡田選手」を提唱しましたが、なぜこの起用法を出したのか。「2番バッターに求める長打力」について前回書きましたが、それ以外に理由は3つあります。
①後ろに強打者が控えている
長打のあるT-岡田選手。そんな彼の長打力を活かすためなのか、「気楽に打てるように」と6番、7番に置くケースが多かった、ここ近年のバファローズ。ただこの起用法、私はあまり好きではありません。6番や7番に置くということは必然的にその後ろを打つ選手の力量が下がっていくことを表しています。そうなると、相手バッテリーの中に「カウント悪くなったら、フォアボールでいい」という考えが出てきます。そして、際どいコースに投げ続けられることで、打者としてはストライクゾーンを広くしていく必要が出てきます。すると、際どいコースにバットを出すようになり、フォームを崩し、打てなくなる。打てなくなることによる焦りからさらにバッティングを崩してしまうとパターンにハマってしまいがちです。ここ2年のT-岡田選手なんかはそういうイメージです。
しかし、後ろに強打者が控えている場合、ランナーを出したくないという心理からフォアボール覚悟で際どいコースに投げ続けるということが減ってきます。すると(当然ながら)、甘いボールが増えてきます。甘いコースを捉えることに集中できれば、数字も上がってきます。
それでも、フォアボール覚悟で際どいコースに投げ続ける投手というのはいるものです。しかし、恐れることはありません。フォアボール覚悟で来るなら、フォアボールを取ってしまえばいいんです。なかなかムチャな要求をしていると思われるでしょう。ですが、本来、T-岡田選手の選球眼は結構高いんです。
後ろに強打者がいる場合、フォアボールを選ぶことの価値はかなり高くなります。ランナーを貯めて強打者につなげたという形になるわけですから、それは当然のことです。本来選球眼の高いT-岡田選手がそのことを意識していれば、無理に際どいボールを打つことは無くなります。
②三振&四球の多さ
四球の多さはともかく、三振の多さというと、悪いイメージが先行してしまうと思います。が、個人的にはここのポイントが結構重要です。
この後の3章にて詳しく書きますが、基本的には9番バッター・1番バッターには機動力のある選手を使ってほしいと考えています。そして、その選手たちには「塁に出たら走る」意識を徹底して欲しい。そのためには、走る機会が多くなければいけないわけです。言い方を変えれば、「球数を増やして、1球でも多く走るチャンスを増やす」ことが必要となります。つまり、2番バッターには可能な限り球数を稼ぐことが求められます。
「それなら、より小技の利く選手を置くほうがいいじゃないか」となりそうですが、小技を利かせながら、長打が期待できる選手は今のバファローズにはいないに等しいです。そうなると、球数を投げさせるには、
・四球が多い
・アウトになる方法がバントではなく三振。もしくは粘った結果、アウトになる
という2つが結構重要です。
今年、盗塁数を増やしたバファローズ。特にシーズン中盤から終盤にかけて、その成功率は増していった印象を受けました。チーム全体に根付き始めている走塁意欲。これを活かさない手はないです。
四球を選ぶためには最低でも4球(申告敬遠を除く)、三振するにしても最低でも3球を要します。最低でも3球・4球、クイックモーションでの投球を見ることができれば、今のバファローズ野手陣であれば、投手のクセを把握しモーションを盗むことができる確率はグッと上がります。そうなれば、盗塁成功率は今シーズンをさらに上回ることが予想されます。
そういう意味では、三振も四球も多いT-岡田選手はうってつけな気がします。
③配球が読みやすくなる
足の速いランナーが出た場合、配球の幅はかなり狭くなります。盗塁やエンドランを警戒し、どうしても直球が増えるからです。配球が読みやすくなれば、当然打ちやすくなります。
長距離砲らしく、直球系に対しては強さを見せるT-岡田選手。直球系が増えてくることが読めていれば、その能力に対して然るべき成績は当然残してくれるはずです。
6番・7番を打つことが多かったこの2年には無かった「足の速いランナーが塁に居る」というシチュエーションが増えることは間違いないですから、あまりにも力を発揮できなさ過ぎたこの2年よりはいい成績を残してくれるはずです。
(まあ、ランナーが2塁や3塁に行ってしまった場合はこの利点を活かしにくくなるのが難点ではありますが・・・)
ということで、「2番・T-岡田選手」3つの理由を挙げていきました。
この人の復活がチームの飛躍にリンクすることは間違いないわけですから、何とか「2010ホームランキング・T-岡田選手」の復活を。
3章では、チームの打線全体について書いていきます。
その3へ続く