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中嶋オリックス「育成と勝利の両立」へ、カギを握る選手達(野手編)

前回は投手編をあげたが、今回は野手編。

投手編は以下のとおりです。

 

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④頓宮 裕真 捕手(24歳  3年目)

2018年ドラフトで2位指名を受けて、バファローズに入団したのがこの頓宮選手。持ち味は何と言ってもパワーあふれるバッティングだ。豪快なスイングから放たれる打球はまさに長距離砲のそれで、「1年間通して使ったらどれだけホームランを打つんだ?」と期待させてくれる選手だ。

特に2020シーズンの最終盤、1軍昇格した後のバッティングは素晴らしいものがあった。11月1日にファイターズのエースだった有原投手(現・テキサスレンジャーズ)から放ったホームランは、札幌ドームのセンター中段まで飛び込む特大弾。アレを見せられては使いたくなるのが普通だ。

個人的には、かつてバファローズで活躍した北川博敏選手を彷彿とさせる雰囲気を感じている。フォームもなんとなく似ていると思うし、2人ともムードメーカー的なところもそう思わされる原因かもしれない。

捕手としての経験値は、若月健矢選手伏見寅威選手松井雅人選手と比べて劣る。なので、「捕手陣の中で一番ホームランが期待できるから、正捕手!」と簡単な話ではないはず。むしろ、「現役時代は捕手」で、守備に重きを置いているであろう中嶋監督の中では、「現時点は」若月選手や伏見選手のほうが優先度が高いはず。 

しかし、これはあくまでも「現時点」である。春季キャンプ・オープン戦の間で守備でもアピールをしていけば、一気の正捕手奪取も現実味を帯びてくる。2019シーズンオフの教育リーグでは強肩を活かして盗塁阻止を多数見せつけており、2020シーズンの最終盤には捕手として1軍の試合にも複数試合出場している。

強打はすでに実証済み。問題は捕手としての守備力だ。この選手が「7番・捕手」もしくは「8番・捕手」で定着してくれれば、バファローズの打力は一気にアップするのだが、果たして。

 

⑤太田 椋 内野手(20歳  3年目)

奈良の名門・天理高校出身、2018年ドラフト1位指名でバファローズに入団した太田選手。「実の父が元近鉄バファローズの選手で、現在はオリックス・バファローズの打撃投手」という話題性も含めて入団時から話題を集めていたが、迎える3年目、いよいよレギュラー獲りに挑む。

2020シーズンでは、1軍でも3本のホームランを放った。特に9月20日ライオンズ戦松本航投手から放ったホームランは京セラドームの5階席中段まで飛ばす超特大弾。放った打球もさることながら、振り抜いた後の悠然としたフォロースルーは「スターの素質」を感じさせるものだった。

また、9月20日に1軍登録したあとのバッティングはスケールの大きさを感じさせるものであった。前述した5階席に飛び込むホームランもあったが、右にも鋭い長打を放つなど、明らかにバッティングの質が変わった。広角に長打を放つことができるバッティングはやはり魅力的だ。

今は三振も多く、守備でも失策は少なくない。課題も多く、粗削りな印象はあるが、それでも期待してしまうほどのスケールの大きさが太田選手にはある。

バファローズのみならず、日本代表を背負う超大型内野手として、まずは2021シーズンのレギュラー奪取を。そしてそれを足掛かりに、一気に飛躍を遂げてほしいところだ。

 

⑥宜保 翔 内野手(20歳  3年目)

2018年ドラフト5位指名でバファローズに入団した宜保選手。同期入団、同い年の太田選手が「剛」であれば、この宜保選手が「柔」といったところだろうか。175センチ72キロとプロ野球選手の中では大柄とは言えない体躯だが、その体は「全身がバネ」のような感じで、驚異的な身体能力を誇る。「牛若丸」とはこの選手のためにあるような言葉だ。

2020シーズン前のオープン戦では、1番打者・2番打者で出場することが多く、その時は広角にヒットを放つ姿を見せていた。しかし、新型ウイルスの影響で開幕延期となったこともあり、序列が下がっていってしまった。

2軍成績も2019シーズン、2020シーズンの2シーズンで大きく変わったかと言われるとそうでもなく、打率は2割2分前後となってしまった。キッカケを掴みかけていただけにもったいないという印象が残ってしまった。

とはいえ、チームの中では「プロスペクト」として高い期待を受けている。2020年ドラフトで二遊間候補となる支配下選手を指名しなかったところからも、それがわかる。

まずは2軍で最低でも2割7分台の成績を残して早期の1軍昇格、そして二遊間争いに風穴を開ける存在として、活躍を期待したい。

 

⑦中川 圭太  内野手・外野手(24歳  3年目)

東都の名門・東洋大学から2018年ドラフト7位指名でバファローズに入団した中川選手。1年目となる2019シーズンは、

・セ・パ交流戦首位打者

得点圏打率.360

という素晴らしい成績を残し、「天才」と呼ばれるほどの打撃センスを見せつけた。

更なる飛躍が期待された2020シーズン。ところが思わぬ落とし穴にハマってしまう。開幕直前の練習試合で死球を受け、右手人差し指を打撲すると、それまで好調だった打撃が大きく崩れてしまった。開幕から完全に出遅れてしまい、守備にも悪影響を与える負の連鎖。結局1年目に見せた天才的な打撃は戻らぬまま、打率にして.146という悪夢のようなシーズンとなってしまった。

中川選手が苦しむ間に、ファーストにはモヤ選手が定着し、T-岡田選手も徐々に復調してきた。サードには育成出身のムードメーカー、大下誠一郎選手や期待の大器てある太田椋選手が台頭。外野では超が付くほどの俊足である佐野皓大選手が台頭。さらに、このオフにはロメロ選手が2年ぶりに復帰し、外野の層は厚くなった。

2021シーズンはかなり苦しい立場からのスタートになる可能性がある中川選手。しかし、2年前に天才的なバッティングを見せられている我々ファンからしてみれば、「早く復活してくれ!」と願ってやまないのである。

芸術的な右への流し打ちコースに逆らわず、お手本のようなセンター返し。パワーもあるので引っ張りにかかればホームランも期待できる。2年間で12盗塁を記録するほど、走塁も悪くない

もう1度レギュラーの座を掴んで欲しい。この選手が6番、7番あたりの打順でしっかり活躍してくれると、厚みが一気に増してくるのだから。

 

 

以上