リーグ戦再開まであと1週間。アルビレックスのスタメン争いが激しくなっている。
一部報道によると、フォーメーションが開幕戦で採用した「4-2-3-1」から「4-4-2」に変更する可能性があるとのこと。
そのためか、スタメンも大きく変わるところがあるようだ。
まず、開幕戦の先発メンバーがどうだったか。もう3か月以上も前の話なので、ここで改めて振り返っていく。
フォーメーションは「4-2-3-1」(一部報道では「4-4-2」と言われているが、シルビーニョ選手が実質的にはトップ下なので、ここでは「4-2-3-1」とする。)
攻撃陣では1トップに渡邊新太選手を入れ、左サイドハーフには新加入のロメロフランク選手、右サイドハーフには高木善朗選手を入れる形。
ボランチはパサータイプの秋山裕紀選手と新加入の守備型タイプ、ゴンサロ・ゴンザレス選手でコンビを組む形。
最終ラインに目を転じると、左サイドバックに堀米悠斗選手、右サイドバックに新加入、圧倒的なスピードと攻撃性能を持った大本祐槻選手を入れる形。センターバックは舞行龍ジェームズ選手と新加入のマウロ選手を入れた。
ゴールキーパーには、東京五輪でも日本代表の守護神を狙う新加入の小島亨介選手が選ばれた。
しかしご存知の通り、この試合の後、新型ウイルスの関係でリーグ戦は約4ヶ月の中断を余儀なくされた。その間に怪我する選手が出たり、逆に復帰する選手が出たりと、チームの状況は間違いなく変化している。そして、冒頭に記載したとおり、フォーメーションも「4-2-3-1」から「4-4-2」への変更が予想されている。事実、先日の鹿島アントラーズとの練習試合では「4-4-2」でゲームに臨んだとのこと。
そんな変化のあったチームを、今回から2パートに分けて改めて掘り下げてみる。
筆者的予想スタメン
まずは前線から。
①FW(CF・ST)
開幕戦では途中出場、そして1ゴールを決めたファビオ選手。この4ヶ月の間にしっかりとチームにフィットしてきたようで、先発起用が濃厚とのこと。192センチの高さ、それに似つかわしくない驚異的なスピード、しっかりとした決定力。J2ではかなりの得点を量産するのではないかと予想される。
そして2トップ採用に伴ってファビオ選手の相棒と予想されているのが、新加入のペドロ・マンジー選手だ。キャリアをスペイン3部・4部、インドリーグで過ごしてきており、華々しいキャリアではないのだが、通算110試合出場で106ゴールと、残してきた成績は凄まじいペドロ選手。生粋のゴールゲッターであり、かつ守備にも献身的な姿勢を見せるペドロ選手が、長身のファビオ選手の相棒として起用されることが予想されている。
スタメン以外を見ると、シルビーニョ選手、田中達也選手、矢村健選手がいる。選手層に不安はない。
②MF(LSH・RSH)
中盤に目を移すと、トップ下が無くなった事により、サイドハーフに誰を配置するかがより大きな見どころとなる。
左サイドハーフには開幕戦でファーストゴールを決めた渡邊新太選手の起用が濃厚だ。昨シーズンも左サイドハーフでの出場が多かった新太選手だが、その経験が今年も活かされることになりそうだ。
右サイドハーフには開幕戦で3年越しの新潟での初ゴールを決めたロメロフランク選手が入るのではないかと予想。パワフルなプレースタイルのロメロ選手が新潟の攻撃陣に力強さをもたらす役割を果たすのを期待したい。
しかし、一筋縄では行かない。新太選手、ロメロ選手以外に目を移すと、昨シーズンのチームアシスト王である高木善朗選手、ファンタジスタ・シルビーニョ選手、スピードと突破力はチームトップクラスの森俊介選手がいる。そして、サポーターなら誰もが期待する背番号10、新潟が世界に誇る若き至宝こと本間至恩選手がいるのだ。ここのポジションは対戦相手によって起用する選手を変えていく形になりそうだ。それくらいタレント豊富なサイドハーフ陣。2020年型アルビレックスの大きな武器だ。
③MF(CMF・DMF)
ボランチは開幕戦と同じコンビ。攻撃型ボランチにはパサーとしての才を遺憾なく発揮する秋山裕紀選手が入り、守備的ボランチには開幕戦でも圧倒的な存在感を見せたゴンサロ・ゴンザレス選手が入る事になりそう。このコンビについてはチームの調子が落ちたりしない限りは特段いじる必要はないように思う。
とはいえ、スタメン以外を見ても魅力的なメンツは揃っている。バランス型を置きたいなら、島田譲選手がいる。(正確な左足も兼備している)
高木善朗選手も昨シーズン終盤にボランチとしてかなり機能していた。右サイドハーフのスタメン予想に入れたロメロフランク選手も本職はボランチ。貴重なパワー型ボランチとして起用することも考えられる。
キャンプでは視野の広さと正確な技術を持つ早川史哉選手がボランチ起用されていた。また、新井直人選手もここのポジションで守備力とパスセンスを見せつけるという起用法もありそうだ。
超過密日程の今シーズン。質量ともに豊富なこの中盤陣をどういう起用法で回していくのか。アルベルト監督の手腕に注目したい。
2/2へつづく。