2022シーズンのプロ野球はオリックス・バファローズが26年ぶり、「バファローズ」としては史上初の日本一を果たす形で幕を閉じた。
前回から、この2022シーズンのプロ野球を、シーズン前に予想したものと比べながら、振り返っていってるが、今回は2回目。
ちなみに、シーズン前の予想は以下のとおり
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〇まさかの不振→マーティン選手、レアード選手(千葉ロッテマリーンズ)
日本での実績も豊富なマーティン選手とレアード選手、マリーンズが誇る2大巨砲が揃って不振に陥るとは、誰もが予想できなかったはずだ。今シーズンの成績がこちら。
マーティン選手:打率.163 9本塁打25打点
レアード選手:打率.189 15本塁打48打点
これでは、打線も機能しないというもの。
昨シーズンが
マーティン選手:打率.233 27本塁打75打点
レアード選手:打率.262 29本塁打95打点
だったことを考えると、この2人だけで本塁打にして32本減、打点にして97打点減している。
チーム全体としても、
チーム得点数:584得点→501得点
チーム本塁打数:126本→97本
と大きく下がっていることから、この2人の不振がどれだけ響いたかが分かるだろう。
〇痛すぎる離脱→オースティン選手(横浜DeNAベイスターズ)、石川昴弥選手(中日ドラゴンズ)
この2人の故障離脱は大きすぎた。
まず、オースティン選手から。シーズン前には4番として「3割30本100打点」を期待されていたオースティン選手だったが、オープン戦で肘を故障してしまうと、手術が必要な状況にまで悪化。結局8月中旬まで復帰することができなかった上、復帰後もひじの状態を加味して代打での起用に縛られてしまったのは、チームにとってはあまりにも大きな誤算だった。この人が開幕から万全な状態であれば、セ・リーグ優勝争いはさらに面白くなりそうだっただけに、本当に痛かった。
そして石川選手。高卒3年目にして1軍サードのレギュラーを掴むと、4月には月間4本塁を記録。「シーズン後半での4番起用」も期待されかけていた5月後半、走塁中に負った大ケガでシーズンが終わってしまったことは、あまりにも悔やまれる。
この石川選手の離脱以降、長打力不足がさらに顕著となってしまった打線に引っ張られるように、チームも急降下。石川選手の故障離脱とチームがリーグ最下位に沈んでしまったこととは無関係ではないはずだ。
〇規格外→村上宗隆選手(東京ヤクルトスワローズ)
活躍はすると思ってたし、3割40本塁打100打点くらいやってくれるだろうなと思っていた。
しかし、結果は打率.318 56本塁打 134打点(!?)
そして文句なしの三冠王。
もう規格外過ぎて、言葉が出ません。
〇来年が楽しみ→高橋宏斗投手(中日ドラゴンズ)、山崎颯一郎投手、宇田川優希投手(オリックス・バファローズ)
3人ともエゲつないストレートを持つ20代前半の投手。「20代前半のすごい投手」といえば、千葉ロッテの佐々木朗希投手が注目されがちだが、この高橋投手・山崎投手・宇田川投手の3人は佐々木投手以上の凄さ、エグさを感じさせる。
見ていて、「これは打てねえわ…」と感じさせる圧倒的な質のストレートはまさにロマン。「わかっていても打たれないストレート」を投じることができる投手は、やはり見ていて楽しいし、ワクワクする。
これに「経験」や「投球術」が加わったら、どれほど凄い投手になるだろうか。来年の活躍が今から楽しみである。
〇最優秀監督→中嶋聡監督(オリックス・バファローズ)
スワローズの高津臣吾監督とも迷ったが、やはりバファローズの中嶋聡監督が上回った。
2021シーズンの優勝の立役者がことごとく不調・故障離脱で離れていった上、2度のコロナ禍まで襲った今年のバファローズ。
特に打線は深刻だった。2021シーズン・パ・リーグ本塁打王の杉本裕太郎選手は前年から半分以下の本塁打数(15本塁打)に終わり、T-岡田選手に至っては、打率.149、1本塁打というキャリアワースト級の成績。
外国人選手も期待外れと言ってよく、3人合わせて放った本塁打はわずか6本。(それが響いて、チーム本塁打数はリーグ最下位)
「これではどうにもならない」となってもおかしくなさそうなのだが、これをどうにかしてまうのが、中嶋監督である。
まず中川圭太選手の起用は大きかった。ルーキーイヤーである2019シーズンは活躍を見せたが、その後2年はケガも含めて成績を大きく落としてしまっていた中川選手は、今シーズン次第ではトレード要員・このオフの「現役ドラフト」の対象選手にもなりかねない選手だった。その中川選手を起用し続け、規定打席に到達させてしまうのだから凄い。中川選手も起用に応え、打率.283 9三塁打 8本塁打 51打点の活躍を見せた。これも凄い。
さらにパワー不足に陥った打線のテコ入れとして頓宮裕真選手をファースト起用したことも、個人的には驚かされた。パワーはあるが、確実性に欠けている印象の頓宮選手をどう使っていくのかと思っていたが、吉田正尚選手の後ろを任せる形で主に5番で起用し、チーム3位の11本塁打を放つ活躍で応えた。
「ナカジマジック」は投手起用でも発揮された。特に顕著だったのは、ワゲスパック投手と山崎颯一郎投手の救援転向、そして宇田川優希投手の起用である。155キロオーバーのストレートを持つこの3人をブルペンに組み入れると、それまでウィークポイントだった救援陣が一気にストロングポイントと化した。
中でも宇田川投手は7月末まで育成選手という立場にいて、支配下選手登録をされたのは期限ギリギリの7月28日。そんな選手をいきなり1軍で起用して活躍させる。さらに日本シリーズでも圧巻の投球を見せるまでになるのだから、中嶋監督の眼力と度胸は恐ろしいものがある。(もちろん、起用に応える選手が1番すごいのだが)
これをもって、振り返り終了。
今年のプロ野球も想定外が多く出る1年で「楽しかった」と思えるものだった。
来シーズンもまた、若手の躍動、中堅組の活躍、ベテランの意地、雪辱を誓う者、更なる進化を誓う者、それぞれのプレーにファンが心を躍らせるシーズンとなってほしいと切に願いたい。
以上